「情で付き合う」というと、惰性で付き合っているだけのように思えて、恋愛の意味では寂しさを感じる言葉だ。
カップルも人間関係の一つだから、付き合いが長くなることで情がわく。そんな時に、「本当に好きで付き合っているのかな」って思うと、「愛情」と「友情」が曖昧に感じることがあるし、「情だけで付き合っているんじゃないか」と自分や恋人を疑うような時がある。
長続きしたカップルはどうしてもドキドキやキュンとする機会が減ってしまうから、「倦怠期」や「惰性で付き合う」と言った悪い想像もすることがあるのだけど、もしあなたが「情だけで付き合っている」と感じる恋人を持ったなら、相手の心理は深く知りたいと思うはずだ。
そこで今回は、彼氏の気持ちが気になる女性のために「情で付き合う男性心理」を徹底解説したい。
情で付き合うってどんな意味なんだろう。
相手の気持ちが分からないと言う人は、参考にしてみてほしい。
情で付き合うとはどんな意味?
まず「情で付き合う」とはどんな状態なのか、その意味から説明していく。
情で付き合うカップルとは、長続きしたカップルであることを条件にしている。一部「友達期間が長かったカップル」にも情の問題が絡むが、一般的な意味では “長続きカップルが、愛情がなくなったのに情が沸くことで別れずに付き合い続けること” を「情で付き合う」という。
「腐れ縁」なども、情で付き合うカップルによく使われる言葉である。
情で付き合う状態になると惰性で付き合うような感覚になる
愛情を前提とするのが男女のお付き合いだけど、長く付き合うことで相手の何もかもを知っていくと、良い意味ではとても落ち着ける相手になる一方で、悪い意味ではドキドキやときめきを失っていく。
情が沸くと「恋愛」よりはもう少し「家族」みたいに感じたりして、異性として強烈に意識する時期は過ぎて愛情と情があやふやに感じるのが、情で付き合ってることを心配する状態のカップルだ。
情で付き合う状態になると、自分の中と相手からの両面で強い愛情を感じなくなるので、惰性で付き合うような感覚になる。本当は愛情があるから付き合っていたはずなののに、情がわくと愛情と情の違いがよくわからなくなって、「このまま付き合ってていいのか」という問題を考え始める。

愛情が情に変わることはあるが、情から愛情に変わりにくいところに大きな問題点がある
結婚を意識した二人なら、人と人としての結びつきを深める「情がある」という状態が末永く続く未来に確信が持てる要素にもなりうるのだが、悪い意味で「愛情」からの変化だった場合は、度々自分の中で問題となる。最悪、付き合う恋人から「情だけで付き合っている」と感じた場合は、なくなってしまったかもしれない愛情がとても寂しく感じて、付き合ってる意味がないと感じることもある。
確かに「情だけで付き合うこと」は恋愛関係の終焉を意味していて、お互いでそうであればまた別の形を継続することも可能なのだろうけど、そうではないならカップルとしての「終わり」が近い状態だ。
要するに、情で付き合う状態になったということは、愛情が冷めて親友や家族に近い存在になったということで、愛情を前提とするカップルの状態にはふさわしくなく、恋愛関係も人付き合いの一種であると言っても「想いの種類」が大事になる恋愛においては、良くない状況になっている。
情で付き合うことがカップルの終わりを意味すると言ったのは、基本的に「愛情からただの情」へ変化があった場合は、その後に「ただの情から愛情」への再変換が起きにくいからである。
- 愛情から情に変わる=1年から2年以上長く付き合うとよくある
- 情から愛情に変わる=付き合う前ではよくあるが、付き合った後だと「愛」がなくなった状態であるため、再び愛される、愛するのが難しい
情と愛情はカップルの中で行ったり来たりするものではなく、恋心が失われて「情が残る」という状態になる。
恋愛関係の修復には、それなりの時間を使って距離を置くとか、お互いの必要性から自分の気持ちにアプローチするなどして愛情を取り戻すことが不可能ではないけど、愛情から情だけになった時はいわゆる「恋が冷めた状態」になっているため、もう一度元に戻っていくことが少ない。
では、愛情が冷めて情だけになったのになぜ交際を継続させようとするのか、男性心理に注目しながら説明していこう。
(※情が沸いたら恋愛が終わったと言う意味ではなく、情”だけ”になったら恋愛の終わりという意味)
情で付き合う男性心理
情で付き合う気持ちが理解できない人に向けて、その男性心理をみていこう。
どんな理由で「情だけで付き合う」という選択がされるのか、男性の心理に注目しながらいくつかポイントをあげて解説する。
恋愛感情の有無が分からない
情で付き合うと言っても、完全に愛情を失った男性は、情で付き合うという方法を取らずに別れることを選択する。
迷いもあるけど、それ以上に大きいのが「自分でも恋愛感情の有無がよく分からない」という心理だ。
彼氏の気持ちとしては、以下のような想いを持つ。
男性は恋愛に関しても「理屈」を持ち込むが、長く続いた彼女に対する気持ちには「愛情と情のどちらも含まれている」から、自分でもはっきりしない問題になっていて、決め手に欠ける以上は別れる選択をしない。
愛情か情かはっきりしないからそのまま「情かもしれない付き合いを続ける」というのが最も多いパターンだ。
愛情の有無が問題になっても、嫌いじゃないなら別れを選ぶ決定打にかける状態だから、「情で付き合う」ということが起きる。彼女に情が芽生えると、愛情との違いが本人も不確かになる面がある。
彼女を傷つけたくない気持ちと逃げの気持ち
彼氏のみが「情だけになってしまった」場合、長く付き合った彼女だからこそ「傷つけたくない」という気持ちが別れを決断しにくくさせるところがある。
特に、深い愛情で彼氏を想う彼女を持ったのなら、男性がやさしさの意味を間違いやすい。彼氏が優男タイプである場合、情で付き合っている可能性が高まるのは、この「優しさの意味」が言い訳に使われることもあるため。
本来、情だけで付き合う関係は、恐らく多くの人が否定派である。愛情がなくなったなら別れるべきだし、相手にも失礼で、時間の無駄と考える。
この常識的な感覚は情で付き合う彼氏の方も認識していることから、彼女を傷つけたくないという心理は、自分が傷つきたくないという心理に繋がる。結局彼女を振ることで自分が傷つくことを避けているのが、この心理で彼女と付き合い続ける男性だろう。
情で付き合う男性は決断力のない男性に多いのが特徴だ。逃げの気持ちから、惰性で付き合う判断が多くなっている。
特にいい人もいない
情で付き合っているカップルが別れる時の原因は、浮気を含めた「新しい恋」になりやすい。
情で付き合ってる彼氏は彼女のために自制する気持ちが弱い状態だし、自分の気持ちがはっきりしない状態でもあるため、むしろ異性との絡みに積極的になる人を多く見かける。
これを逆に考えれば、「いい人がいないから」という理由で情だけの付き合いを続ける男性がいるということ。
別れても次の恋人ができるわけでもないなら、情とは言え一緒にいて楽な相手と付き合いを続けるのに、現実的なリスクが感じられない。
カップルはいざこざが起きることもしばしばなのだが、長い付き合いであれば信頼関係もそれなりだし、強い愛情がないなら心を動かされる機会もそうないから、あらゆる意味で楽なのだ。
「いい人ができるまで」と言ってしまったら本当に寂しい関係にしか思えないけど、男性心理の中では「情で付き合うこと」と「惰性」という付き合い方は、密接に関係している。
彼女の必要性
ここまでを読むと、「情で付き合う」とは、「嫌いじゃないけど好きでもない状態」のことであり、それまでの築き上げてきた関係が少しずつ変わって、「男女」よりも「人と人」の関係になってきていることが多いことに気付くと思う。
誰でも同性異性問わず情をもって接するわけだから、カップルが燃え上がる時期を超えて来た頃には、「情が湧く」のがむしろ当然であり、これは避けることができないことだ。
つまり「恋人から愛情がなくなった」のが本当の問題で、なくなってしまった愛情を補完し得るものが「情」だということだ。
この「情」が妥協の気持ちだとすれば、「彼女がいなくなったら困る」という理由も、ネガティブながら愛情が薄まった時に付き合いを継続する理由となる。
彼女の必要性が高くなる(=いなくなったら困る)のも、長く付き合った時の特徴だ。例えば、同棲していたりすれば別れることで生活が大きく変わってしまうし、何でも話せる相手としての存在感だったり、自分を理解している彼女だから支えとなる人になっている場合も多い。愛情とマッチングしていなくても、これらは成立しうる関係なのである。
必要性が高い人と付き合うと言うととても利己的な人のように思うが、それを肯定する要素の一つに「情」があるとも考えられるだろう。
情の気持ちは「彼女を利用しているわけではない」という気持ちを支える面があって、結局相互に補完する関係が出来上がる。情で付き合う彼氏と彼女は、悪い雰囲気ばかりではないので、意外と関係性の上では穏やかな癒しがあるカップルになっているケースも目立つ。
恋愛の優先順位が低い
情で付き合う関係は上手く行っていると穏やかな癒しのあるカップルになると説明したが、この状態に満足するのは「恋愛の優先順位が低い男性」に多い。
今更ほかの彼女を作るのが面倒に感じると、情が沸いた「好きでも嫌いでもない彼女」と付き合いを続ける。
強い愛情を持っていないからケンカや揉めごとにすごく弱いのだけど、意外と癒しを感じる関係を拡大解釈して結婚まで考えるパターンもここに含まれているので、情だけで付き合ってるのかも…と思う女性は、「自分と彼氏の恋愛観の違い」を一度考えておくべきだろう。
モテない男性や、仕事や趣味に興味が強い男性は、愛情の有無よりも「情を持ち合う関係」に幸福感を覚えるタイプがいるから、夫婦になって10年目くらいの雰囲気に満足することがある。
特に、彼女からの愛情に自信を持っている場合は、自分から彼女に向ける愛情とは別問題で幸せを感じている。情で付き合う男性心理には幸福感を持っていることもあるのだ。
腐れ縁になってしまったカップルは、たとえまだ好きだったとしても、別れるべきカップルもいる。彼女側が満足できない交際になった時は、しっかりとした話し合いが必要になってるだろう。
他に女性が現れないと、情で付き合っていることに気付かないことも
今「恋愛観の違い」について少し説明したが、ここはもう一つパターンがあって、「情で付き合っているのに、それに気づかない」という場合もある点に、女性は注意が必要だ。
彼女と長続きした時の男性心理は恋愛よりその他のことに強く意識が向くので、彼女に対する自分の気持ちを省みないところがある。良い意味で言えば「唯一無二のパートナー」と言う意識だが、悪く言えば「長く付き合うほどどうでもよくなっていく」という心理を持っている。
この場合は、彼女に意識が乏しく、他に素敵な女性が現れないと、自分自身の気持ちに注目しない。結婚まで考えていて、他の女性に全く興味がなくなれば表情の関係が上手く行くのだが、ある日素敵な出会いがあると一気に彼女の存在を否定し始めるので、「情で付き合っているかもしれない」と心配していた時に「急に彼氏の態度が変わった」と感じた時は、要注意である。
実は、過去にこのパターンで恋愛相談されたことが結構あるのだ。「好きで付き合っていたと思っていたけど、他に好きな女性ができて情だと気づいた」というパターンは、恋愛を二の次にする男性心理特有の問題かもしれない。
彼氏が情だけで付き合っているかもしれないと思った時は、早い段階で対処しないと他に好きな人ができた後ではどうしようもなくなる。
【対処法】情だけで付き合う男性心理に心当たりがあったら…
前述しているように、もしあなたの彼氏が情だけで付き合っていると感じた場合は、きちんと話し合いを持つようにしよう。
男性の場合は、情だけになった場合に再び愛情を持つことがほとんどないので、そのまま惰性で付き合う限り、時間の問題で別れる。
愛情と情の間で揺れ動いている内は気持ちが戻ってくることもあるのだけど、情だけと確信した場合は時間の経過に身を任せるべきじゃない。まだできることがあるし、腐れ縁で付き合っているカップルは失うものしかない。惰性で付き合ってる状態は放置するべきではないのだ。
安心しきっている彼氏や、彼女が自分から離れて行かないと確信している彼氏は気持ちの上で彼女に甘える。それが愛情を奪っている面もあるので、「こんな付き合い方じゃ別れるべきだ」との主張が、彼氏の気持ちを動かす可能性を持っている。
「本当に情だけで付き合っているのかどうか」という判断は慎重にするべきで、決断するのに時間をかけても良いが、愛情がなくなった彼氏は放置するほど彼女から気持ちが離れていく。他に好意を持つ女性が現れないとも限らないし、動ける内に動くことは本当に大事なことだ。
まだ話し合いができる状態だったり、「別れたい」と話すことで彼氏の気持ちが揺れ動く可能性があるなら、思い切った行動が「未来の可能性を探るコツ」になってくる。女性は愛されたいと言う価値観が高いし、情だけで付き合う “幸せじゃない付き合い方” を続けるべきでもない。
長続きしたカップルならお互いに信頼感もあると思うので、「このままじゃ別れる」と確信した時こそ、二人で問題と向き合い、後悔しない道を自分から選ぼう。もしかしたら、彼氏から安心できる言葉を聞けるかもしれない。
※情と愛情が曖昧に感じる時は倦怠期が疑われるので、下の記事を参考にしよう。
まとめ
今回は「情で付き合う男性心理」をまとめた。
情だけで付き合う意味が分からない人にも、相手の気持ちを知る上で参考にしてみてほしい。
人の感情は移ろいやすいし、気分や環境にも左右されるものであるから、自分の考えていることさえも見失うことがある。
情で付き合っているのか、好きだから付き合っているのかが曖昧になってしまうのは、愛情と友情に明確な違いがないからだろう。いずれにしても、長く一緒にいれば「慣れ」がカップルへ大きな影響力を持つようになる。
情だけで付き合うと言えば誰がきいても悪いことだとイメージする。しかし、恋愛につきもののドキドキを失ってからの期間が長くなると、色々な問題と向き合う際に「情で付き合っているのかもしれない」と思うことが、案外誰にでもあるものだ。
時期と共に変わってくるカップルのカタチとして、こんな気持ちになる人がいることを理解しておこう。

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