卒業式が近づくと、好きな人がいる人は「卒業式に告白しようか迷う」ことがよくある。
卒業後の進路が違うと好きな人に会えなくなるし、高校卒業という節目のタイミングは、今まで温めてきた気持ちを伝えたくなる。
確かに「好きだった気持ちをただ伝えたい」と思うだけなら卒業式の告白はアリもナシもない。実質的に告白のラストチャンスだったら、告白したい気持ちを叶えられるのはその日だけだ。
しかし、もし卒業式告白の成功率を気にして告白するかどうか迷っているなら、いくつか知っておくべきことがある。
そこでこの記事では、「卒業式に告白するのはアリかナシか」をテーマに、卒業式告白の成功率やメリット・デメリットを詳しく解説する。
記事後半では、卒業式に告白した方がいいのか、卒業式の告白は迷惑だからやめた方がいいのかについて結論を出し、卒業式告白を成功させるコツも解説しているので、もし迷っていたら参考にしてほしい。
卒業式の日に告白する人の割合
まず最初に、「卒業式で告白する人がどのくらいいるのか」を具体的にイメージできるように、あるアンケート結果を紹介する。
卒業シーズンに告白する高校生の割合
LINEリサーチが高校生1050人を対象に行った調査によると、卒業をきっかけに好きな人に告白しようと思っている人の割合は、僅かに8%だった。
卒業式近辺で告白しようとしている人が1割にも満たない状況なので、卒業式の告白は想像よりレアな行動と言える。
卒業式当日に告白する人の割合は、1クラスに1人から2クラスに1人くらいの確率になるだろう。
片思い中の高校生が卒業式近辺で告白する割合
ただし、このアンケートは、恋人持ちの人や好きな人がいない高校生も含まれていて、卒業式に告白するかどうか迷う人にとっては、やや実情からズレる結果になっている。
そこでこのアンケートでは、彼氏や彼女がいない人で、且つ好きな人がいる人に限定した調査を行ったのだが、卒業をきっかけに告白する片思い中の高校生の割合は18%だった。
卒業式の日に限らず、3月中は多くの高校生の恋愛に答えが出る。
しかし、残りの82%は好きな人がいても告白しないと答えており、卒業式で好きな人と離れ離れになることが分かっていても、気持ちを伝えないで卒業する人が圧倒的に多いのが現実だった。
卒業式に告白する時の成功率:卒業式告白の成功確率は高い?低い?
卒業式の告白は、普段の何気ない日に告白する場合と比較して、成功率が高い告白のタイミングになっている。
だが、「卒業式の日に告白するから成功率が高い」というわけじゃない点には注意が必要だ。
このパートでは、卒業式の日の告白の成功率についてリアルに解説するので、告白するか迷う人はしっかり確認しておこう。
なぜ卒業式告白は成功率が高いのか
なぜ卒業式に告白すると成功率が高いのかと言うと、理由は以下の2つだ。
- 仲がいい異性に告白を決意できるタイミングだから(両片思いの男女にとって「卒業」は、付き合うきっかけになりやすい)
- 成功確率が低いと思ったら告白できない人の方が多いから(卒業式の告白でも、あんまり仲良くない人や話したことない人に告白する人は非常に少ない)
卒業式の後は、好きな人と進路が別々なら会わなくなるので、今まで気まずくなることを恐れて告白を決意できなかった人が、告白できるシチュエーションになる。
ただし、いくら卒業後に会わなくなるからと言って「振られるための告白をする」のは少数派だ。
卒業式の告白は、むしろ付き合うきっかけ待ちだった場合や、ずっと両思いの雰囲気だったのに関係性が壊れるのが怖くて告白できなった場合の方が実際に行動に移す人が多いから、何気ない普通の日よりも成功率が高くなっている。
告白の成功率的に、“卒業式マジック” は存在しないのが大きなポイントだ。(※ここで言う “卒業式マジック” とは、「卒業式に告白されたから」という理由で付き合うことを前向きに考えたり、OKしたくなる現象のことを差している)
- 間違い=卒業式に告白するとOKしてくれる確率が高い
- 正解=そもそも成功率が高い人が卒業式に告白するケースが多いから、卒業式告白は普段の告白より成功率が高くなる
卒業式の告白は、決して告白の成功率が「高くなる」わけじゃないので注意しよう。
なぜ卒業式の告白は成功率が上昇しないのか:「卒業式に告白されたから」という理由でOKする人が少ない理由
先ほど触れたように、卒業式の告白は他の行事の告白と違って特別なマジックが働かないため、成功率の観点だけで言えば、普通の日と変わらない。
成功率の観点だけで言うと、文化祭や修学旅行の前後の方が告白は成功しやすくて、卒業式の告白は決して魅力的なタイミングではない。
あなたも「文化祭カップル」や「修学旅行カップル」などの言葉を聞いたことがあると思うが、中学生や高校生は大きな行事の前後でカップルができやすく、実際に告白の成功率が上がる。
つまり、文化祭や修学旅行の前後は告白の成功率的に恋愛マジックが働くということ。
なぜ大きな行事の前後は告白の成功率が高まって、カップルが増えるかと言うと、主な理由は以下の3つだ。
「卒業式」以外のビッグイベントで告白の成功確率が上昇する理由
- 大きな行事前後は、男女のコミュニケーションが増えるから
- 文化祭や修学旅行を好きな人と過ごしたいと思うから(いい感じになったら告白したくなる)
- 文化祭や修学旅行を「彼氏持ち」「彼女持ち」として思い切り満喫したい心理になるから(友達に見せつけたい、自慢したい心理も絡む)
ちゃんと理由があって、大きな行事前後の告白は成功率が高いのだ。
しかし、卒業式は、文化祭や修学旅行と違って準備期間に男女のコミュニケーションが増える・濃くなることはなく、そのままみんなとはお別れになるので、特別に恋人が欲しい心理にもならない。
卒業後は春休みが待っているけど、恋人持ちとして思い切り満喫したいかと言うとそうでもなく、むしろその後に待っている高校入学や大学入学の楽しみと不安の方が大きい心理状態だ。
新しい出会いにも期待しているし、生活が変わる不安定さも「彼氏を作る」「彼女を作る」ことに対して消極的な気持ちにさせ、どちらと言えば「好きな人以外は告白を断りたくなる」という人が多い。
卒業式の告白が「成功させたいと思ってする告白」というより、「ずっと言えなかった気持ちを好きな人に伝えたいと思ってする告白」という側面が強い場合は、「振られるくらいなら言わない方がマシ」との考え方も正しく、告白しない選択肢が有力となる。
ただし、卒業式の告白にはメリットがいくつかある。もし、告白できない状態でずっと片思いしていたなら、卒業式がラストチャンスになる人もいると思うので、次の見出しに注目してほしい。
卒業式に告白するメリット
このパートでは、卒業式に告白するメリットを7つのポイントで解説する。
卒業式で告白したいと思っている人は決意を固めるために、まだ迷っている人は次の大見出しで解説するデメリットも含めて決断の材料にしてみよう。
卒業式という節目の日なら、告白できない人も覚悟を決めやすい
ずっと告白できなかった人にとって、卒業式は気持ちを伝える覚悟を決められる日だ。
今まで「気まずくなるのが嫌だ」「この関係を壊したくない」と思っていた人も、卒業するとなればいずれにしても関係が変わる(終わる)わけで、諸々の複雑な事情を考慮しなくて良くなる点は、恋愛行動を取る上でメリットと言える。
高校生の告白は、告白後の環境を心配して告白できないケースが多いから、もう気軽に会えなくなる「卒業」をきっかけにすると、格段に決断しやすくなる。
告白しないと相手の気持ちは分からない!卒業式の告白は「好きな人の気持ち」を確かめる最後の日
卒業式の告白は一か八かの告白に踏み切る人もいるが、真剣に告白するなら付き合える確率は普通にあるわけで、様々な恋愛を見てきて「告白しないと相手の気持ちは分からない」と思うケースは本当にたくさんあった。
卒業式告白は、本当に無理目な告白なら振られる確率が圧倒的に高い。でも、たとえば「恋愛の雰囲気はなかったけど、ずっと仲良しだった」とか「好意をアピールしたことがなかったけど、よく話す関係だった」という場合、あなたが好きだったことを相手は知らないと考えられるが、そうであるなら相手があなたを好きだった可能性も現実的にあり得るということになる。
- 相手があなたの好意に気づいてないなら、あなたも相手の好意に気づいてない可能性がある
高校生や大学生の時期は、周りとの関係性や振られた後のことを気にして「告白しない方がいい」と思いやすいどころか、「好意を隠した方がいい」「好きだとバレたら終わり」と思いやすい。
もし過度に友達の雰囲気を出していた場合は、卒業式の告白によって自分の本当の気持ちを伝えることで、好きな人の気持ちを確かめる意味は大きい。
本当は卒業式前にきちんとアプローチして、脈を確認してから告白する流れが理想だけど、色々な事情でアプローチできなかった場合は、「仲の良さ」に賭ける告白がナシとはならない。
もし付き合えた場合、卒業式で告白するとロマンティックな最高の思い出になる
卒業式で告白すると、もし成功して付き合えた場合は、ロマンティックなタイミングの告白から付き合い始めることになるので、最高の思い出になる。
恐らく、一生忘れない出来事になるだろう。
卒業式告白は、「ロマンティックなタイミングの告白だからOKする」という人が非常に少ないところに闇があるのだが、もし元々両思いだったり、そこまでじゃなくても「付き合ってもいいかな」と思ってくれたのなら、卒業式で告白されるのは憧れのシチュエーションの一つであり、高校生活最後の思い出として2人をロマンティックな雰囲気にさせる効果がある。
ずっと言えなかった気持ちを伝えるなら良い機会になるから、後悔する可能性が高いと思うならラストチャンスに賭けるのはナシではない。
もし振られた場合でも、卒業式の告白は好きな人の思い出に残る
上のことに付随するのだが、卒業式の告白は、もし振られた場合でも好きな人の思い出の一部になれる点は、一途に片思いしてきた人にとってメリットと言える。
先ほど「卒業式の告白は一生忘れない思い出になる」と言ったが、これは振られた場合でも例外ではなく、他のイベントデー(誕生日やクリスマス、バレンタインやホワイトイデーなど)に告白するより、深く記憶に刻まれる。
卒業式は小学校・中学校・高校・大学と、人生で経験することが少ないイベントだからだ。
好きな人の記憶に残り続けるのは、付き合わないと本当に難しいことだけど、卒業式の日に告白すればたとえ振られてもそれが可能だ。
良い思い出になるのはしばらく時間が必要になる可能性もあるものの、「ずっと忘れないでほしい」と思う人は卒業式の告白で強く思い出に残すのも一つの方法である。
たとえ卒業式告白に失敗しても、もう会わないから気まずい思いをしないで済む
好きな人に告白できない人は「上手に告白できない」「告白が成功するイメージが湧かない」と思って躊躇するけれど、卒業式の告白はもう会わなくなる関係だから、万が一失敗するようなことがあっても気まずい思いをしないで済むのは大きなメリットだ。
身の回りの人への告白は、失敗すると地獄のように恥ずかしい。実際は本人の受け止め方次第であり、普通の関係に戻るコツはいくつかあるが、告白した回数が少ない人ほど告白失敗を引きずる傾向があって、その状況を想像して告白できなくなるケースが多い。
卒業式の告白は、事前にしっかり覚悟を決めておけば、「どうせ会えなくなる」という点が当日の行動を後押しするので、もし直前になって失敗した時のことが頭に浮かんでも行動しやすい。
今まで何度か告白しようとしたけどできなかった人は、追い込まれたタイミングではあるものの、最後に会える日である卒業式に告白するのが合っている人もいるだろう。
卒業式カップルになれたら、最高に楽しい春休みが過ごせる
卒業式の告白に成功すると、次の日以降はじまる春休みが最高に幸せな時間になる。
学校も部活もないからデートの予定を組むのも簡単だし、たくさんLINEしたり電話したりもできるだろう。
高校生活自体は卒業式で終わるけれど、卒業式カップルになればアオハルな春休みが過ごせ、最高に楽しい毎日を過ごせる。
卒業後は寂しい気持ちになる人もいるけど、彼氏ができたら・彼女ができたらワクワクな春になるはずだ。楽しい3月が過ごせたら、4月の大学入学や就職を明るい自分で迎えることができる。

卒業式後に付き合ったら、付き合い始めに冷やかされたりしないので、気まずい付き合い方になりにくい
卒業式で告白して付き合うことになると、直接友達から冷やかされないで済むのがメリットだ。
今まで何人か付き合ったことがあるならそこまで大きなメリットではないけれど、もし初彼氏だったり、初彼女だった場合、周りの目を気にして気まずい雰囲気になるカップルが高校生の時期は多くいる。
でも、卒業式で告白するなら付き合い始めをみんなが見てない環境で過ごせるので、気まずい雰囲気になりにくい。友達に見せびらかすことができないのはデメリットかもしれないけれど、2人の順調な交際に向けては「邪魔者がいない」のは明らかなメリットだ。
同じ高校で付き合うと「周りの人」との兼ね合いで難しい判断があったり、実際に冷やかしてきてめんどくさいことも多いから、「付き合い始めに緊張してしまう」という人は卒業後に付き合うメリットが大きいだろう。
卒業式に告白するデメリット
次に、卒業式の告白するデメリットについても見ていこう。
卒業式に2人きりになれない場合がある
卒業式の告白は、好きな人と2人きりになるのが難しいのがデメリットだ。
付き合ってない男女が卒業式の日に自然に2人きりになるのはほとんどあり得ないから、何らかの方法で呼び出したりするしかなく、そうなると告白するハードルが上がる。
卒業式で告白しようと思っても、事前にタイミングを決めておかないと告白できないシチュエーションになってしまうことが多いから気をつけよう。(※対処法については次の大見出しで解説する)
卒業式告白は友達に言いたくなる人が多い…、卒業後に噂になってしまうリスクがある
卒業式告白は、卒業後の話とは言え、噂になりやすいのがデメリットだ。
卒業式に告白されると、事前にアプローチされていた場合でも相当のサプライズに感じ、どうしても友達に言いたくなる。
しかも、先ほど述べたように卒業式の告白は2人きりになるために呼び出す必要があり、相手が友達から勘繰られる確率も高い。「2人で何してたの?」と聞かれた時、ごまかす人より「告白された」と言ってしまう人が多いのは何となく想像できるだろう。
何か伝えることがあっても「LINEで良いはず」と考えるので、男女2人でどこかに消えれば恋愛方向に邪推される。
ここは最終的に告白相手の人間性にかかっているし、どんな告白も相手と仲がいい友達には伝わってしまうと腹をくくれば大きなデメリットではないけど、卒業式告白は目立つ可能性があって、その後に影で言われる可能性があることは予め覚悟しておくべきだろう。
卒業式後にみんなで遊ぶことになったら気まずい
卒業式の告白は、もう会わない関係になるから気まずくないのがメリットだと言ったが、意外と春休み期間中に「みんなで遊ぼう」という流れになることがあるから注意しよう。
仲がいいグループ内の人に告白した場合や、在学中にグループで遊んだことがある相手に告白した場合は、卒業後から大学入学までの間に複数人で会う(誘われる)可能性があり、行く場合も断る場合も気まずい思いをする可能性がある。
春休みやその次の夏休みに、高校の時の友達を誘って遊ぼうとする人はそこそこいるので、告白相手と繋がりがある場合は「卒業後に会う可能性」が普通にあることを織り込んでおこう。
本当に卒業後に関係が切れるケースもあるとは思うけど、告白したくなるくらいの距離感になっているならグループで遊んだことがある場合も少なくないと思うので、考慮しておくと良い。
ここは、逆に言うと「卒業式で焦って告白する必要はない」ということでもあるので、後で詳しく解説する。
節目で勇気を出して告白したのに、振られるとその後にトラウマになってしまうことも…
卒業をきっかけに告白するか迷う人は、ほとんど可能性がない “ダメ元の告白” を検討する人も多いのだが、もしこれまで告白したことがなかったり、1回しか告白したことがないような人は、「好きな人に振られる経験」がトラウマになってしまう可能性を考えておこう。
簡単に言うと、卒業式のダメ元の告白が、次の告白に悪い影響を与えることがあるということ。
好きな人への告白は、振られた経験をしているとさらに決意が難しくなる面がある。勇気を出して告白しようにも、「前回の告白」が失敗していると、自信が持てない。「どうせ振られる」と思えば、「告白しない方がいい」と判断するのはむしろ自然な発想だ。
詳しくは次の見出しで解説するが、卒業式の告白は、成功する確率が50%程度あるなら告白した方がいいのだけど、ほぼ失敗すると思うなら「振られる経験をすることのデメリット」はぜひ織り込んでおきたい。
これから先また好きな人はできるだろうし、その時に「あの時、告白できなかったんだから今度こそ!」と思うなら、告白するべき人に告白できるかもしれない。
卒業式の日にダメ元の告白をしたことで、次の恋愛の時に「また振られたら立ち直れない」と思ったり、「どうしてもあの時のことを思い出して告白できない」と思ってしまったら、成功確率50%の告白だと思っても行動するのが難しいだろう。
確かに、卒業式に告白しない、告白できなかったことで後悔する可能性があるのは事実なのだが、その後悔は次の恋愛に活かすことができるので、視野は広く持っておこう。
あくまでもほぼ失敗するシチュエーションの話をしているから誤解しないでほしいのだけど、あなたの性格によってはさらに自信がなくなったり、恋愛に臆病になる可能性がある行動なので、慎重に判断してほしい。
OKしてくれる可能性がない告白だったら、後悔するかもしれないと思いながらもスルーするのが正解のこともある。
【結論】卒業式に告白した方がいいのか、卒業式の告白は迷惑だからやめた方がいいのか
卒業式に告白するメリットとデメリットを押さえたところで、このパートではこの記事の結論として「卒業式に告白した方がいいのか、卒業式の告白は迷惑だからやめた方がいいのか」を解説する。
恋愛の専門家として、今回の問題の答えについて迫っていこう。
卒業式に告白するより、卒業式の後にアプローチしていき、脈ありを確信してから告白した方がいい
卒業式の告白はメリットもあるのだが、特別に成功確率が高い日ではないので、私なら告白する勇気を「アプローチする勇気」に変えて行動する。
卒業式の日に告白するか迷う人は、恐らく好きな人と2人で会える関係じゃないから、学校がある最後の日に気持ちを伝える選択肢が現実味を帯びていると思うのだけど、「卒業したらもう気軽に会えなくなる」という点は、アプローチする勇気にも変えられる部分だ。
卒業をきっかけに告白するなら、少しでも付き合える確率を高めて告白する方がいいし、それができなかったのであれば、卒業後にアプローチすることで「告白すれば付き合える」という状況に持って行って告白すれば良い。

本格的にアプローチすれば脈ありと脈なしもはっきりし、告白しないでも片思いの答え合わせができる。
先ほど言ったように、振られるための告白はすっきりする以外の心理作用を生むことがあるから、「好きな人に正面から好きじゃないと言われる(又はそれに似たような)」体験は、今後のことを考えるとあまりしない方がいい。「恋愛は勝ち戦をしろ」と言うつもりはないけれど、玉砕するために告白するのはその後のことを考えるとおすすめできない。
せっかく好きな人に一番恥ずかしい気持ちを伝える勇気が出たのであれば、又は伝えようか迷うほど気持ちが煮詰まったのであれば、「誘う勇気」に変えたり、「連絡する勇気」に変えて、アプローチする中で好きな人の気持ちを確かめる方がメリットが多い恋愛の進め方になる。
この話をすると、多くの人が「卒業後にアプローチするのは不自然に思われる」と言うのだけど、恋愛アプローチはどっちにしても不自然な行動を取らないと成立しない。普通にしていれば「友達」なのだから特別な行動が必要で、そうであるなら「アプローチとは不自然なものだ」と言い切ってしまっても差し支えない。
そもそも高校生活で好きな人にアプローチできなかったのは、恋愛的行動をとるのが不自然だと思ったからだったはず。だとすれば、在学中も卒業後も「好きな人にアプローチしにくい」のは変化がなく、変わる点があるとすれば「卒業後なら拒否られても日常生活に支障が出ない」点だ。
あなたのアプローチによって好きな人と卒業後に友達付き合いが深まれば、大学生になった後も2人で会える関係ができたり、夏休みに付き合う展開に持っていくこともできる。
告白して振られなければ2人には不確かな未来が残されるが、もしダメ元の卒業式告白をして振られたらさすがにその後のアプローチに付き合える可能性は残っていない。
こんな諸々のことを踏まえると、「卒業式の告白はしない方がいい」と言え、「卒業式の日に振られるより、卒業後に積極的にアプローチして好きな人を振り向かせるように頑張ってみる」のが正解だと私は考える。
卒業式に告白されたら、迷惑だと思う人は普通にいる:卒業式に告白された人の心理も考慮に入れよう
上のことに加え、卒業式の告白は好きな人にとって迷惑になる可能性が高い点も考慮に入れたい。
卒業式の日は、あなたが好きな人と会える高校最後の日だが、好きな人にとっては友達と会える高校最後の日である。そんな日に呼び出しを受けて告白されると、時間がとられるのはもちろんだけど、それ以上に精神的負荷が大きいのが卒業式に告白された人のデメリットだ。
告白は、告白する方だけじゃなく、告白された方も返事をするのにパワーがいる。OKするなら精神的負荷なんてなくて、嬉しいし感動するのだけど、もし断るなら返事の仕方に気を遣い、断ってしまった罪悪感を抱え、卒業式の日に2人で抜けてることに恥ずかしさを感じ、再度友達と合流した時の言い訳にも神経を使う。
卒業式に告白されたら、何年かすればOKした・振ったにかかわらず良い思い出になるのだけど、当日は「テンションが下がった」「正直めんどくさいと思ってしまった」「自分も恥ずかしい気持ちになった」などなど、ネガティブな感想を抱く。
付き合える可能性がない告白は自爆行為だとか、テロ行為だと思う人が一部にいて、善良な人も自分に実害があるとそう思いやすい。
卒業式の日は、その日が特別だから告白の決意ができて、実行するだけの覚悟も決まるが、その日が特別な日であるだけに相手が迷惑に思う可能性が高い日であるので、「卒業式当日に告白するべきか」という点は熟考してから決めたい。
卒業式に告白した方がいい人とは?
しかし一方で、卒業式の告白にはメリットもあり、OKしたくなる告白なら相手にとっても最高の告白になる可能性はある。
では、卒業式に告白した方がいい人とはどんな人だろう?
5つのタイプを取り上げる。
付き合うきっかけ待ちの片思いの場合
まず、卒業式に告白した方がいいと断言できるシチュエーションが「付き合うきっかけ待ちの状態にまで好きな人と親しい関係性の場合」だ。
こういう状況は、奥手同士の恋愛の場合によくあって、特に高校生のようにお互いに恋愛経験が少ない人同士の恋愛では、無駄に付き合わない期間が長引いているケースが多くある。
特に、友達から「何で付き合わないの?」「告白すれば絶対OKがもらえる」と言われてる人は、本人的にそこまで脈ありだと思えなくても周りの目の方が正しい場合が多いので、「自信がないだけではないか」と深く思考することが大事になる。(参考:恋愛における「いい雰囲気」とはどんな状態を言うのか~いい感じの二人に見られる特徴)
気持ちをはっきり伝えることから逃げたら恋愛は本当にうまく行かないので気をつけよう。
卒業式の告白は、決して告白しやすいシチュエーションではないものの、「この日に絶対に告白する」と決意しやすい日であり、一度決意すればその日に実行するモチベーションを担保しやすい日なので、付き合うきっかけ待ちになっている場合は、真剣に考えよう。
付き合いそうで付き合わなかった2人は、「卒業式で告白する」と今までのことも素敵な思い出に変わるけど、逆に卒業式で告白しないとはっきりしない態度が「気持ちを割り切る」「卒業をきっかけに気持ちを切り替える」という形で好きな人とすれ違うことがあるから気をつけてほしい。
節目の日に告白するならまだ間に合うはずなので、受験を機に2人の雰囲気が変わった場合でも、一度両思いになっている関係性なら、卒業式の日に告白するのはアリだ。この場合はもう一度アプローチするのも有力な選択肢になるので、「どうしたら告白できるか」と考えて答えを出そう。
卒業式前にアプローチしていて、卒業式告白の成功確率が50%あると思える場合
この記事では、基本的に卒業式前にアプローチできなかったケースを取り上げているが、卒業式の告白は事前にアプローチして成功確率を50%以上に引き上げてから行うのが “正しい手順” である。
受験やそれに絡む自由登校の問題があるから「卒業式後にアプローチしてから告白しよう」という趣旨で解説したけど、もし卒業式前にアプローチしていて、告白の成功率が50%を超えてる感触がある場合は、卒業式の告白がアリになる。
そのまま卒業式後にアプローチを継続して、成功率を70%程度まで引き上げてから告白するのもおすすめだから解説がやや複雑になるが、卒業式の日に告白しないともう告白できないかもしれないと思うなら、勢いを利用をした方が良い場合が多い。
恋愛は結局気持ちの部分が大きいので、「卒業後にデートに誘うことができないかもしれない」「卒業してからだと告白する勇気が湧かないかもしれない」と思うなら、成功確率が半々以上を条件に、そのまま告白する方が良い。
告白しないと前に進めない人の場合
卒業式の告白は、気持ちに区切りをつけるために行う人が一定数いて、相手の迷惑になるかもしれないと思いつつも、卒業後に気持ちを切り替えるために行う人もいる。
もし告白しないと前に進めないと思うなら、「自分のため」に卒業式告白をするのはアリだ。たとえば、1年生の時から好きだった人や、本当に大好きだった人の場合は、振られるデメリットより振られるメリットの方が大きい場合がある。
理屈で言えば、好きな人に迷惑をかけてまで自分の心のケアをするのはダメなことなのだろうが、恋愛感情というのは本当に我がままな気持ちだから、自分の感情を優先するのは仕方ないことである。
大学生になると環境が変わり、生活が変わることで素敵な出会いがたくさんある。そのシチュエーションをモヤモヤした気持ちで迎えるくらいなら、「ちゃんと振られて前に進もうとする」のはあなたにとって良い判断だ。
卒業式前日まで自分の気持ちと向き合って、それでも「このままじゃダメだ」と思ったら、あなたのための告白をしよう。
卒業後にアプローチできないとわかり切っている場合
卒業式後にアプローチできないとわかり切っている人は、卒業式に告白する方が後で告白するより成功率が高い。
たとえば、高校卒業後に好きな人が地元を離れる場は、卒業式の日に告白してきちんと気持ちを伝える方が後悔がない。
遠距離恋愛になる告白は諸々の事情を踏まえて控えるべきとの意見もあるが、親しくしていた相手であれば「好きだった」と伝える意味は大きい。相手が遠距離恋愛をどう思うかはまた別の話だし、2人で話し合って納得がいく答えが出せる場合もある。
これから出会いが多い大学生になることを考えると、10代後半の遠距離恋愛は長続きしない傾向はあるが、そもそも長続きすることだけを目的に告白するわけじゃない。告白は今までの気持ちを伝え合う意味もあるし、お互いに好き同士なら距離を乗り越えたいと思う人はそこまで少数派でもない。
モヤモヤした終わり方をするくらいなら、気持ちを伝えた方がいい場合がある。
とにかく気持ちを伝えたいと思っている場合
今述べたことに関連するが、卒業式の告白のデメリットをすべて理解した上で、それでも「とにかく気持ちを伝えたい」と思う人は、卒業式に告白した方がいい人だ。
告白するしないは、理屈で決まらない部分があると言ったが、気持ちを伝えたいという感情が90%以上固まっているなら、行動しないと後悔する。
単純に迷っているだけなら「比較検討する」ために理屈から正解を考えた方がデメリットも認識しやすくなって正しい判断に繋がるけど、感情が決まっている場合は「逃げる」と自分を責める未来しかないので、告白した方がいいパターンだ。
相手の迷惑になる可能性は否めないが、恋愛はそもそもわがままな気持ちが根幹にあるから、自分の「気持ちを伝えたい」という想いの方を大切にしよう。
どうせ告白するならきちんとアプローチした方がいいのは間違いないが、それも分かった上で気持ちを伝えるしかできない関係に留まることもあると思う。それでも「とにかく気持ちを伝えたい」と思ったら後で後悔しないように卒業式告白に踏み切ろう。
ここまで気持ちが高ぶった場合は、告白した方が前向きになれるし、自分に自信が持てる。踏ん切りを付けるためだったり、ちゃんと終わらせるためだったり、気持ちを伝えたいと思う動機はそれぞれだが、結果が気になる心理より気持ちを伝えたい気持ちが上回って卒業式以外に告白のタイミングがない場合は、卒業式告白をお勧めする。
卒業式の告白を成功させるコツ
最後に、卒業式に告白したいと思ってる人向けに、卒業式告白を成功させるコツについて解説する。
みんなの前で告白しない
まず、卒業式で告白するなら絶対に守りたい大原則が「みんなの前で告白しない」「人が見ているところで告白しない」ことだ。
必ず、好きな人と2人きりになって告白しよう。
告白は、卒業式の日に限らず、告白する方もされる方も恥ずかしいので、真剣な告白はどっちの立場でも人から見られたくない。だが、告白する方は「2人きりになるチャンスがない」と思うと焦って人の前で告白してしまうことがあるので、2つ先の小見出しを参考に事前準備をして、告白の仕方の問題で振られないようにしよう。
恥ずかしがり屋の人は、人の視線を気にしてOKの告白を振ってしまうことがある。気まずい告白にならないようにきちんと対策しよう。
手紙の告白はNG!面と向かって告白すること
卒業式の告白は、手紙の告白がおすすめできない。成功確率を上げたいなら面と向かって告白するようにしよう。
手紙で告白すると、返事が来ないことが普通にある。せっかく「けじめをつける」「気持ちを伝えてすっきるする」というつもりで告白しても、返事がもらえなかったら余計にモヤモヤするので、顔を見て告白する方が良い。
面と向かって好きだと言われた方が付き合うか迷う人はOKしやすいし、万が一振られることになっても相手の気持ちを聞くことができて気持ちを割り切りやすくなるので、手紙の告白は控えよう。
最近は高校生の告白がLINEに偏っているので、卒業式の日にLINEで告白するのは全く問題はないが、成功確率の面で言えば直接会って告白する方が高いので、その点を考慮して方法を選ぶと良い。
2人きりになって告白する方法
卒業式の日に告白する場合は、必ず2人きりになって面と向かって告白するのが成功率を上げるコツだと言ったが、どうしたら卒業式の日に好きな人と2人きりになれるのかと言うと、方法は以下の3つだ。
卒業式に好きな人と2人きりになる方法
- 卒業式の前日にLINEして、当日少し時間がもらえないかお願いする
- 卒業式の日に好きな人とツーショを撮り、その時に時間と場所を指定して1人で来てくれるように頼む
- 友達2人に協力してもらい、好きな人を呼び出すのを手伝ってもらう
卒業式までに好きな人と仲良くなっているなら、「告白するのがバレる」と思っても、前日にLINEして少し時間をもらえるように頼むのがおすすめだ。
この方法であれば、好きな人の都合を聞くことができ、細かい調整もできる。最も好きな人の迷惑にならない告白の仕方ができるので、週に2回以上LINEしてる関係なら卒業式前日に頑張ってみよう。
好きな人とそこまで仲良くなれなかった場合は、卒業式に好きな人と一緒にツーショを撮るようにし、その時に時間と場所を言って一人で来てくれるように頼む。2人で写真を撮る時、「写真の背景」を理由にみんなから少し離れた場所に誘導すると、短い会話なら可能になるから、その時にお願いしてみよう。
好きな人と一瞬も2人きりになれなさそうなら、友達2人に協力してもらい、好きな人を特定の場所に呼び出す。2人で話しかけに行けば異性から話しかけられても好きな人が不自然だと思いにくいので、この方法を採用する時は友達2人にお願いするのがポイントだ。1人にお願いすると、その友達の行動が不自然過ぎて目立つし、場合によってはその人が噂になってしまう危険性がある。
友達にお願いする時も、「写真」を理由にみんなから少し離れて場所を言ってもらうようにすると良い。事前にあなたはその場所で待っておき、好きな人にはそのままの足で指定の場所に向かってもらう。
卒業式告白の場所については、行くだけで10分以上かかるような場所は不適格なので、なるべく近い場所で好きな人と2人きりになれる場所を探しておこう。「体育館の裏」が王道の卒業式告白の場所ではあるが、屋上、音楽室や美術室などの脇の階段(の踊り場)もおすすめだ。
使ってない時は人が来ない場所があれば、そこで告白しよう。遠いと「行くのがめんどくさい」と思われて、2人になることさえできないことがある。
卒業式で告白するタイミングは「卒業式が終わった後」が選ばれるが、最悪の場合は好きな人の自宅付近に行って告白する選択肢も…
卒業式の日に告白するタイミングは「卒業式が終わった後」の写真を撮ったり、卒アルの寄せ書きを書いてもらう時間を選ぶ人が多いが、その時間帯に好きな人から時間がもらえるならタイミング的には問題ない。
ただ、卒業式が終わると人気者の人ほどひっきりなしに誰か来て喋っているし、1人でいる時間がないので、もし卒業式の日に話しかけるタイミングが無くて好きな人が先に帰ってしまったりして呼び出し方に失敗したら、好きな人の自宅付近に行って告白する選択肢も頭に入れておこう。
卒業式の告白は、その日に告白したいと思っている人が大半だから、当日に対するこだわりがある。だからと言って、好きなの人の家に行くのは付き合ってない関係性だと重いが、そもそも告白すること自体が重い行動なので、手段にはあまり拘り過ぎないようにしよう。
LINEで連絡を取り合えば好きな人が家に着く前に待ち合わせが決められると思う。自宅に帰った後で呼び出されると、大した用じゃないと思って断られることもあるので、できれば好きな人が家についてゆっくりする前に連絡を取りたい。
その際の言い訳については「話したいことがある」とストレートに告白を匂わせるでもいいし、「渡したいものがあったんだけど」「制服のボタンがほしい」「寄せ書き書いてほしかったんだけど」でもいい。
付き合ってない男女が学校から帰った後に個人的に会うのはどんな口実をつけても不自然なので、そこもあまり拘らずに「連絡する勇気」の方を意識しよう。
短い告白のセリフを選ぶ
卒業式の日の告白は、暇じゃない好きな人を呼びだして告白する形になるので、会話形式による長い告白がNGだ。
指定の場所に来てくれたら、お礼を言ってすぐに本題に入るようにしよう。好きな人を待っている間に心の準備は済ませておいて、時間的な負担はなるべく軽くする。
ただ、卒業式告白の言葉自体は「何秒以内」と言った極端に短いセリフじゃなくていい。言いたいことがあれば、心残りがないようにきちんと伝えることも大事だ。
ウダウダする告白の言葉や、モジモジして何が言いたいかまとまらない告白の言葉が、卒業式の告白の場合は「めんどくさい」と思われたり、「うざい」と思われるので、話をまとめておいて相手が聞き取れる声の大きさで、なるべくはっきり伝えるようにしよう。
まとめ
今回は、「卒業式に告白するのはアリかナシか」について解説した。
卒業式で告白するのは、正直言って賛否が分かれる行動で、「なんで卒業するのに告白するの?」と思う人から、「最後にちゃんと気持ちを伝えた方がいい」と思う人まで様々いる。
最終的には、卒業式告白のメリットとデメリットを踏まえた上で自分の気持ちで決断することになるが、「卒業式の告白だからと言って成功率が高いわけではない」という点は理解しておいてもらえたらと思う。
付き合える可能性がないと思うなら、大学生になってからの出会いに期待するのも一つの考え方だ。一気に人間関係が変わって生活スタイルも一変すると、「気づいたら他に好きな人ができた」という体験をする人は多い。
卒業式の告白は、自分の気持ちにけじめをつける意味合いで行う人も多くて、踏ん切りをつけるためだったり、好きな人を忘れるために「最後に気持ちを伝える」という人がいるが、完全に離れ離れにならないなら、高校卒業後に好きな人と会うことは全然不可能じゃない。
告白する勇気をアプローチする勇気に変えることができると、意外とその後に急接近できる場合もあるので、柔軟に考えよう。
ただし一方で、ずっと両思いの雰囲気だった場合や、恋愛感情を隠して親しくしていた場合は、相手側が「卒業を機に気持ちを割り切る」と決断することもあるので、これ以上ウダウダしないために、卒業という節目にはっきり気持ちを伝えた方が良い。
在学中は相手との関係性や周りの目を気にして付き合えなかったカップルもいると思うので、付き合える確率が50%以上あると思える関係なら、しっかり告白することも大事なことだ。
卒業後にずっと後悔する人は「告白したら付き合えた」と思ってしまう人なので、逃げる選択をしようとしている人は、きちんと向き合って答えを出そう。
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