付き合ったことがない男性の割合が「3人に1人以上いる」と言ったら、驚く人の方が多いのではないだろうか?
男性の中で、恋愛に積極的でなかったり、異性にガツガツ行かないタイプを「草食系男子」と定義付けられて久しいが、この度発表されたデータの内容は「今の恋愛事情を表す指標」として衝撃的な内容だった。
その調査によれば、20代男性で付き合ったことがないという男性が、3割以上もいたのである。
この記事では、20代と30代の年代別・男性と女性の男女別で「付き合ったことない人の割合」について紹介し、なぜ付き合ったことがない人がここまで多いのか「理由と原因」まで踏み込んで解説する。
この記事で取り上げているデータ
- 20代男性、30代男性、20代女性、30代女性の「付き合ったことがない人の割合」
- 20代男性、30代男性、20代女性、30代女性の「恋愛したい人の割合」と「恋愛したくない人の割合」
- 付き合ったことない人の恋愛が上手くいかない理由ランキング
- 付き合ったことがない人の「生涯で告白した人数」
20代男性で付き合ったことがない人の割合と、20代女性で付き合ったことない人の割合
今回紹介の調査結果は、リクルートブライダル総研が恋愛実態と恋愛観について調査した「恋愛・結婚調査2021」を参照している。(PDFはこちら)
こちらの調査は、20歳~49歳の男女2400人から恋愛についてのアンケートを取っており、世代別の恋愛傾向と、男女別の恋愛事情が明らかになっている。データ公表日は2021年11月30日なので、最新の世の中の恋愛事情が分かる統計的データだ。
今回はそれをもとに、20代男性、30代男性、20代女性、30代女性のそれぞれについて「付き合ったことがない人の割合」を見出しを分けながら紹介していく。
最初に付き合ったことがない20代男性の割合を紹介する。
付き合ったことがない20代男性の割合は34.2%
- 彼女がいる20代男性の割合=38.9%
- 彼女はいないけど、付き合った経験がある20代男性の割合=26.9%
- 彼女はいないし、付き合った経験がない20代男性の割合=34.2%
20代男性で付き合ったことがない男性は3割を大きく超えている。2019年の同調査よりも5.3%改善したが、20代男性の3人に1人は付き合ったことがない事実は驚きだ。
では、20代女性の恋愛事情はどうだろう?
20代女性で付き合ったことない人の割合は24.3%
- 彼氏がいる20代女性の割合=43.0%
- 彼氏はいないけど、付き合った経験がある20代女性の割合=32.7%
- 彼氏はいないし、付き合った経験がない20代女性の割合=24.3%
20代女性で付き合ったことない女性の割合は2割台半ばで、約4人に1人だ。
同世代の付き合ったことがない男性を約10ポイント上回っていて、20代女性の恋愛事情は男性と比較すると良好と言える。
現在恋人がいる割合も、今までに恋人がいたことがある割合も、すべてが女性の方が高くなっている点は特筆するべきことだろう。
恋愛に興味がない女性の割合を勘案すると、恋愛したい女性の2人に1人以上は彼氏がいる計算になってくる。
20代男性は羨ましい結果かもしれないが、恋愛したくてもできない20代女性からすると、かなり厳しい結果に見えるかもしれない。
30代男性で付き合ったことがない人の割合と、30代女性で付き合ったことない人の割合
一方、30代男性の恋愛事情と30代女性の恋愛事情については、以下のような結果になった。
30代男性の付き合ったことない人の割合
- 彼女がいる30代男性の割合=27.0%
- 彼女はいないけど、付き合った経験がある30代男性の割合=37.5%
- 彼女はいないし、付き合った経験がない30代男性の割合=35.4%
30代男性で付き合ったことない人の割合は20代男性とほとんど変わらず、約3人に1人という結果だった。
20代で彼女ができなかった人は、30代になってから彼女ができると期待するのが間違いで、若いうちから努力しないと「30代になって恋愛は諦めた」という状況になってしまう可能性がある。
現在恋人がいる割合は20代男性と比較すると約12ポイント下がり、やはり恋愛のピークは20代であることが分かる。
20代の時に恋愛が奥手で草食系男子だった人が急に30代で恋愛事情が変わることはないため、20代で彼女ができないと30代でも彼女ができない状況になりやすい。
20代で彼女がいた人も、そのまま結婚しない場合は30代で他の彼女を見つけることがやや困難な状況だ。
30代女性で付き合ったことない人の割合は24.3%
- 彼氏がいる30代女性の割合=31.8%
- 彼氏はいないけど、付き合った経験がある30代女性の割合=45.2%
- 彼氏はいないし、付き合った経験がない30代女性の割合=23.0%
30代女性についても、男性の場合と同じように「付き合ったことない人の割合」に世代間の変化はほとんど表れてない。30代で付き合ったことがない女性の割合も約4人に1人だ。
現在恋人がいる割合についても、20代女性と30代女性では約12ポイント30代女性の方が悪化しており、これも男性のパターンとほぼ一緒になっている。
では、世の中的に「今は恋愛したくない人が増えたのか」というと、実際はそうじゃない。次の見出しで、恋愛したい人の割合と、恋愛したくない人の割合を世代別、男女別に紹介しよう。
20代と30代、男性と女性それぞれの「恋愛したい割合」と「恋愛したくない割合」
ここでは、世代別・男女別に「恋愛したい人の割合」と「恋愛したくない人の割合」を紹介する。
20代男性の恋愛したい割合と、恋愛したくない割合
- 恋愛したい20代男性の割合=57.3%
- 恋愛したくない20代男性の割合=19.4%
- どちらとも言えない=23.3%
20代男性で「恋愛したくない」と答えた人の割合は、2019年調査でわずか19.4%だった。
5人に1人が「別に恋愛したいと思わない」と答えているのはやや多いという印象を持つ人もいると思うが、この中には恋愛を諦めてる人や、「付き合う」ことが現実的ではない人も含まれている。
「恋愛しようと思ったらできるけど、あえて恋愛したいと思わない」という人はやはり少ない状況だと言える。
30代男性の恋愛したい割合と、恋愛したくない割合
- 恋愛したい30代男性の割合=52.2%
- 恋愛したくない30代男性の割合=28.0%
- どちらとも言えない=19.8%
30代男性になると、恋愛したくない男性が約4人に1人を超えるようになり、積極的に恋愛したい割合も減っている。
恋愛に強い興味がある人は30代で結婚してしまってることと、仕事に打ち込む人が多くなるのがその原因だろう。
20代で恋愛が上手くいかなったことで諦めてしまった人も「今は恋愛したくない」と答えている可能性も高い。
20代女性の恋愛したい割合と、恋愛したくない割合
- 恋愛したい20代女性の割合=70.5%
- 恋愛したくない20代女性の割合=12.5%
- どちらとも言えない=17.0%
すべての世代を比較した時、最も恋愛したい気持ちが強かったのが20代女性だ。実に7割以上の人が恋愛したいと思ってるのは驚きの結果である。
恋愛したくない割合についても20代女性がもっと低いので、「20代の女性は恋愛に興味が強い」と言っても矛盾はない。
では、30代女性ではどうだろう?
30代女性の恋愛したい割合と、恋愛したくない割合
- 恋愛したい30代女性の割合=57.2%
- 恋愛したくない30代女性の割合=22.2%
- どちらとも言えない=20.6%
やはり、30代女性になると20代と比較して恋愛への興味は一気に低くなるが、それでも30代男性を約5ポイント上回っていて、女性全体の恋愛への興味を象徴する結果となった。
30代女性の恋愛したくない割合も、同世代の男性より5ポイント以上低く、「いくつになっても女性は恋愛していたい」という話はあながち間違った話でもないのだろう。
ただ、20代女性と比べて積極的に恋愛したいと思ってる割合は30代女性で10ポイント以上下がっているので、男女ともに30代になると恋愛へのモチベーションは低くなる傾向にある。
コロナ前とコロナ後で「恋愛へのモチベーション」はどう変わったか
コロナ以降の調査である2021年調査では、コロナ前と比較して恋愛観の変化を質問する項目が用意されていた。
それによると、コロナ後に恋人がほしくなった人の割合は、コロナ後に恋人がほしくなくなった人と比較して、実に2倍の差が開いた。
- コロナ前と比べて恋人がほしくなった人の割合=31.2%
- コロナ前と比べて恋人がほしくなくなった人の割合=14.9%
コロナのせいで世の中の恋愛は動きを止めてしまった面があるけど、だからと言って恋愛へのモチベーションは下がってないし、むしろ上がってる状況だ。
ちなみに、コロナ前と比較して「コロナ後に結婚したくなった人の割合」も約2倍に増えている。
- コロナ前と比べて結婚したくなった人の割合=30.4%
- コロナ前と比べて結婚したくなくなった人の割合=14.8%
このことからも、コロナ前と比較してコロナ後は結婚観も良化しており、本来は恋愛しやすい環境になってきていると言える。
では、付き合ったことない人は何が理由・原因で恋人ができないと考えているのだろう?
この点についても2019年調査の方で明らかになっていたので紹介する。
付き合ったことない理由や原因ランキング
- 出会いがない=53.4%
- 異性と出会う場所がわからない=35.7%
- 異性に対する魅力に自信がない=32.5%
- コミュニケーション能力に問題がある=28.5%
- どのように声をかけて良いのか分からない=27.1%
- どうしたら恋人ができるか分からない=26.5%
- 容姿が劣っている=25.9%
- 今は好きな人がいない=25.3%
- 恋愛の進め方がわからない=23.6%
- 性格に問題がある=21.5%
付き合ったことがない人の理由は、やっぱり「出会いの無さ」がトップの理由だったが、その他にはコミュ力の問題や話しかけ方、自信の無さなども課題になっていて、恋愛そのものが難しいと感じていることが分かる。
異性とのコミュニケーションに問題があると思っている人が約3割いるから、付き合ったことない人は付き合う付き合わない以前の「意識する人や気になる人と仲良くなる段階」から苦労している状況だ。
付き合ったことがない人は「出会い→コミュ力上昇→恋人ができる」の循環を作れないと今後も厳しい
付き合ったことがない人の自己分析を見ると、「出会い→コミュ力上昇→恋人ができる」という循環が作れないことで、付き合ったことがない割合が高い状況になっていることが分かる。
出会いを作ると、色々ありながらではあるが、異性とのコミュニケーション能力が向上するので、その内すてきな人との出会いによって恋人ができることになるはずだが、出会いがないがためにコミュ力が低いままで、付き合う前の恋愛の最終段階に入れない。
特に付き合ったことがない20代男性に関しては、女子の方が圧倒的にコミュ力が上なので、昔の男子は肉食的に「場数を踏む」ことで恋愛できるだけのコミュ力をつけたが、今の男子は草食化しているため、場数を踏むことができてない。
付き合ったことがない男性の割合が高いのは、女子以上に恋愛を進める上のコミュ力が低いのも一因だ。
恋愛に対してどんどん苦手意識を高める状況を作ってしまうと、モテる人とモテない人の差も広がり、付き合ったことがない人はさらに異性を苦手にしてしまう。
この記事で紹介しているアンケートの2014年バージョンでは、「告白の経験」についても20代男性が草食化していることを裏付けるアンケート結果が公表された。これも驚きの結果なのでシェアしよう。
付き合ったことない人の根本的な問題は「告白できない、告白するまで恋愛を進められないこと」にある
2014年発表の同調査によれば、付き合ったことがある人と、付き合ったことがない人の違いが明確になる「平均告白人数」がアンケートされていた。(PDFはこちら)
以下、条件別に「告白した人数」の結果を示そう。
付き合ったことはない男性の「生涯で告白した人数」
- 恋人がいる男性が、今までに人生で告白した人数=平均2.67人
- 恋人はいないが交際経験がある男性が、今までの人生で告白した人数=平均2.32人
- 恋人はいないし交際経験もない男性が、今までの人生で告白した人数=平均0.33人
“恋愛は数打てば当たる” なんて言うつもりはないけど、付き合ったことがない男性は、明らかに「告白できてない」ことがデータから明らかになった。
草食男子とはよく言ったもので、自己主張をしない人が増えてきており、恋愛したいとは内心で思っていても、付き合ったことがない男性は、女の子と付き合うための行動が足りていないことが大きな問題になっている。
普通の告白は恋愛を進めた先に行うものなので、付き合ったことがない20代男性や30代男性は「告白できない」というより、「告白するまで恋愛が進められない」のが課題になっているのだろう。
20代男子が待ちの恋愛をしているから、恋愛未経験の男子が増えた。
付き合ったことはない女性の「生涯で告白した人数」
- 恋人がいる女性が、今までに人生で告白した人数=平均1.22人
- 恋人はいないが交際経験がある女性が、今までの人生で告白した人数=平均1.05人
- 恋人はいないし交際経験もない女性が、今までの人生で告白した人数=平均0.37人
一方、付き合ったことがない女性が生涯で告白した人数は、ほとんど男性と同じで0.37人だった。
ただ、付き合ったことがある女性の告白した人数も1人ちょっとの数なので、女性の場合は「告白できること」と「告白できないこと」による恋愛の不利は男性よりかなり少ない。
女性の恋愛は待ちの恋愛をしていても彼氏ができる傾向にあり、要は男性のアプローチの待ち方に恋愛上手と恋愛下手の差ができている状況だ。恋愛がうまくいかないことに悩んでる女子は下の記事も参考にしてほしい。
付き合ったことがない人は、好きな人にアプローチできないから恋愛経験ができてない
女子は恋愛に受け身で、待つタイプでも恋愛できるけど、可愛い女子を彼女に出来ているのは、告白する勇気を持った人であり、さらにその準備段階を確実に進めた人だ。
確かに見た目やスペックの問題は男女問わず、恋愛しようと思ったら誰にでも付きまとう問題で、とても無視して恋愛の話を進めることはできない。
しかし、日本の恋愛文化は欧米とは違って「告白」を前提に進められてきた以上、告白するまでの恋愛アプローチができない人は、ずっと付き合ったことがない人のままだ。
「告白」は多くの場合で男性から行われるものであり、女性は「男子から告白してきてほしい」と思っている。事実、下の記事は恋愛女子が毎日100人以上読んでいて、人気になっている記事だ。
好きな人に積極的になれない人は、付き合ったことがないことがコンプレックスになってしまい、10代から20代、20代から30代と年齢を重ねる度にもっと恋愛できない自分になっていってしまう。
今まで告白できない男性だった人は、ぜひこの記事をもって「告白する勇気」「告白に至るまでのアプローチの重要性」と向き合ってみてほしい。
昔よりも恋愛しにくい時代になったのは事実だが、20代で恋愛が上手くいっている人もたくさんいる!恋愛を進める勇気を持とう
今回紹介している調査結果を考察している記事の中には、今の世の中の恋愛についての問題点に触れているものも散見されたが、私はもう少し単純に考えたい。
確かに「SNSの普及で仲間内の恋愛で抜け駆けしにくくなった」とか、「自分の恋愛事情を拡散のされるリスクが浮上している」のは事実だが、若者の一番の能力はその適応力であるし、与えられた環境の中で自身の幸福を追求するのは時代が変わっても同じことだ。
昔より恋愛しにくい時代になったのは事実だが、20代男性でも約6割は恋愛経験をしているし、3割は今恋人がいる。20代女性ならなおさら高い確率で恋愛の幸せを手に入れている。
この事実を踏まても、今が特別、恋愛がやりにくくなったのではない。20代女性の恋人がいる率を見ても、上手くやっている男性がいることを証明している。
付き合ったことがない人は、恋愛行動が取れない人
また、データを細部まで見ていくと、「恋人を作る行動」面でも大きな差が生まれている。
好きな人に自分から取る恋愛行動として、「話しかける」「LINEする」「連絡先を聞く」というこれら3つは、「恋人がいると答えた人」と「付き合ったことがない人」とで、2倍以上の開きになっていた。
そして、好きな人に何もしない人・何もできない人の割合は、「恋人がいない人」で約50%と突出している。
告白するには、それなりのアプローチが無ければできないし、意味もなさない。告白しようとも思わなないだろう。そうであるなら、やることは何でも良い。恋人がほしいと思ったら、恋人を作るための行動を起こすべきだ。
ちなみに、今現在付き合うことになった二人の10組に3組のカップルは、ネットを出会いのきっかけにしている。今の世の中を恋愛に活かしている人がいるのも事実で、色々なところに目を向けてみても恋愛事情は変わるだろう。
自分らしく振舞える環境で恋愛するように努力することも大切だ。恋人ができない理由の第一位は「出会いがない」であるため、時代の流れを活かせるマッチングアプリは付き合ったことがない人が今すぐ始めるべき行動の1つだろう。
とにかく、「行動」すること。そして進んだ恋愛では「告白」することが大事だと理解してほしい。
まとめ
今回は、年代別・男女別に「付き合ったことない人の割合」を紹介して、「恋愛に興味がある人の割合と、恋愛に興味がない人の割合」、「付き合ったことがない人の生涯で告白した人数」など、詳細を解説していった。
付き合ったことがない人の原因がそれぞれで大きく事情が違うが、様々なデータを見ていくと、誰かと付き合うに至る恋愛の過程をまったく進められない人が目立っている。
好きな人に何もしない人が5割もいれば、ドラマのような奇跡が起きない限り、好きな人に好きになってもらうことはとても難しいことだろう。
恋愛を成功させるには、とにかく行動である。
それを自分の腹に落としてまず一歩目を踏み出そう。
結婚したい、家庭を作りたい、子供がほしいなら、「今まで」よりも「未来を変える行動」に努力しないと、あなたに残された時間は意外と少ないのかもしれない。恋愛のピークは20代だから、恋愛と向き合うなら早い方が良い。
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