今回は、前に流行った「壁ドン」を取り上げたい。
実は、心理学で裏打ちされた壁ドンは、流行を無視できるほど恋愛テクニックとして期待できる効果があるからだ。
この記事で解説する “パーソナルスペース” がカギを握る壁ドンは、女性がドキドキする理由がちゃんとあって、使いどころは大切だけど、きちんと理解しておいて損のないものだ。
今回は、「好きな人に壁ドンをする恋愛的な効果と、失敗しても冗談にできてしまう理由」を解説する。
壁ドンの予備知識:パーソナルスペースとは?
人は、「ここまで近づかれると不快な感情になる」という個人的な間合いみたいなものがある。その間合いをパーソナルスペースと言う。
例えば、あまり仲良くもない人から急に耳打ちされそうになったら反射的によけてしまうことがあるが、これは自分がその人へ許している間合いを越えてパーソナルスペースに侵入されたので、条件反射で避けてしまうのである。
しかし、これが仲の良い友達であれば、別にその人が同性であろうが異性であろうが、明らかに変な意味がなければ耳打ちしようとする態度に対してこちらも耳を向けるだろう。
つまり、パーソナルスペース(ある人に近づかれて不快感を覚える距離)というのは、それぞれの価値観で一定の距離が決まっているわけではなく、関係性や好意などの影響を受けて、柔軟に伸び縮みしているのだ。
- 仲の良い友達=パーソナルスペースが小さい、ゼロになっても不快じゃない場合も多い
- 初めて会った印象が悪い異性=パーソナルスペースが大きい、近づかれそうになったら避けたくなる(不快に思う)
ひどい例を挙げると、ストーカーとして認識した人に対してのパーソナルスペースは、視界の限界までと言われている。視界に入っただけで不快な気持ちにさせるのが、ストーカー扱いされるほど嫌われた場合だ。
嫌いな人から人は近づかれたくないのが人の心理なのだけど、逆に言えば好きな人ならある程度の距離まで近づかれても不快じゃないということ。むしろ、恋愛的には「嬉しい」などポジティブな意味にも捉えるところがある。
パーソナルスペースを理解すると、いかに人間関係は距離感が大事かも考えさせられるが、「知識の使いよう」で恋愛に活かす考え方も可能だ。
心理学の分野だが、パーソナルスペースは相手によって伸び縮みするところが恋愛でも大事な概念なので、もっと詳しく説明していこう。壁ドンとリンクさせて考えていく。
好きな人のパーソナルスペースに侵入する “壁ドン” の恋愛的な効果とは
壁ドンは、心理学の視点に立つと、好きな人に対してほぼ強引にパーソナルスペースに侵入する行動である。
恋愛経験が少ないと「いきなり壁ドンするのは相手が驚くし、不快に思うんじゃないの?」と疑問を持つと思うが、壁ドンすることでわざとパーソナルスペースに侵入すると、恋愛的には2つの効果がある。
壁ドンの効果① 好きな人をドキドキさせることができる
パーソナルスペースに侵入されると、人は基本的に不快感を抱くが、相手に抱いている好意によって感じ方は変わってくる。
ちょっとでも「いいな」と思われていれば、相手の積極的な行動に内心ではドキドキしてしまうのだ。「急にどうしたの?」と思うところに強烈な不快感がなければ、相手はあなたにドキドキする。
いきなり壁ドンされると驚くから心拍数が上がるのは当然だけど、それをつり橋効果のように脳内で「好きなのかな?」と勘違いさせる効果もあり、いずれにしても壁ドンが片思いの相手をドキドキさせられる恋愛効果は高い。
壁ドンの恋愛効果② 好きな人が脈ありか脈なしか見抜ける
人は相手によってパーソナルスペースがどこまでなのかを深層心理で把握しているため、近くまで侵入されても、不快に感じるか、むしろ親しみを感じるかは自分でもわからない側面を持つ。
例えば、飲み会で話している内に段々近づいてしまって、気付けばくっついて話している時などはないだろうか。
恋愛しているとこんなことも少なくないが、なぜそれだけ近づくことがあるかと言えばお互いが相手を好意的に捉え、飲んでいる間にパーソナルスペースが大きく縮まったからだ。
つまり、壁ドンの2つ目の効果に「曖昧だったパーソナルスペース付近にまで侵入することで、脈ありか脈なしかを判断できる」という点が期待できる。
特に女性の場合は男性よりも警戒心が強いため、あなたが好きな人へ近づくと嫌われている場合は遠ざかっていくことになる。生理的にダメとか恋愛対象には見えないと言った気持ちなら、パーソナルスペースは広がりがちだ。
でも、もし少しでも笑ってくれたり、好意的なリアクションをしてくれるなら、相手はあなたにポジティブなイメージを持っていることが確定的になる。
壁ドンは異性からだと避けたくなるレベルまで近づくので、受け入れてくれるなら脈ありだと判断できる。
しかも、流行りじゃくなった壁ドンは唯一と言えるくらい「冗談半分で使える恋愛テイクニック」になっている。
次で詳しく解説する。
壁ドンに抵抗がある男性でも、下の記事でまとめている内容なら「好きな人をドキドキさせる方法」にチャレンジできるかもしれない。
恋愛のドキドキは、たとえ付き合っているカップルでも重要なものなので、奥手な人は恋愛力アップのために合わせて読んでみよう。⇒デート中にドキドキさせる方法~デートのどんな行動や態度が相手をドキドキさせるの?
強い恋愛アプローチのはずの “壁ドン” は、失敗したら冗談にできる唯一の恋愛テクニック
流行ってからだいぶ経った今では、多くのテレビ番組で壁ドンを冗談で使う機会が増えている。
この状況でなら、アプローチ中の好きな人に対して壁ドンをやってみてもし変な感じになるのなら、冗談にしてしまうということが可能になった。
壁ドンは分類的に「強い恋愛アプローチ」だけど、失敗した場合に唯一冗談にできる恋愛テクニックなのだ。
壁ドンが失敗した場合の対処法
壁ドンには恋愛効果があると言ったが、積極的にやってみて失敗した時は、「やっぱ、俺には似合わないかな?ごめんね。ちょっとはドキドキするものなの?」という感じで、「ちょっとやってみたかった」的な感じにするのが一番スマートな対処法だ。
私の経験では、「うそ、うそ!」とちょっとドッキリ風にしてみたりするのも笑ってくれていたので、ちょっとでもネガティブなリアクションをされた時でも、返し方は色々ある。
この記事を書く前に実際に彼女を相手に改めて私もやってみたのだが、彼女のリアクションは私の想定よりも良かったくらいだった。感想を聞くと、「思っていたよりドキドキした」と話してくれた。未経験の女性ならある意味ちょっと憧れもあるものなので、あなたもやってみる価値はある。
壁ドンはリスクが高い恋愛テクニックだからその後の処理がカギを握ると思うのだが、今の風潮ならそのリスクを軽減できるだろう。
付き合う前に壁ドンする時の注意点
付き合う前の恋愛アプローチは、特に恋愛テクニックに近いことをする場合に「やりすぎ」に注意しないといけない。
付き合ってない好きな人に壁ドンするなら、マジな感じでやらないこと
恋愛テクニックとしての壁ドンは、必要性の観点で「自然なタイミング」が少ないため、付き合う前に行う時はからかうような感じで行うようにしよう。
壁ドンをマジな感じでやると相手に精神的な圧をかけてしまうので、たとえ意識されてるような状況でも失敗しやすくなる。
しかも、普通に口説くよりも行動がかなり恋愛的になるので、気まずい雰囲気になった時は挽回が難しい。
あまりに冗談ぽい雰囲気では恋愛効果が薄れるものの、真剣な印象の壁ドンは付き合ってない関係では重いので注意してほしい。
付き合ってない女性への壁ドンは、勢いを付けないで優しくすること
壁ドンはあまり強くされるとビックリしすぎてリアクションどころじゃないから、男性は力加減に注意した方が良い。
急にやるのは壁ドンの鉄則だが、近づき方は世間で言うよりもう少しゆっくりでいった方が良い。勢いをつけると「とにかく驚く」のが女性の本音だから、スピード面でも変な圧を掛けないようにしよう。
壁ドンは使い方が大事!恋愛はメリハリをつけた方が成就しやすい
ある程度仲良くなった好きな人とさらに前へ進めていくのには、恋愛的なステップアップが要求される。
この記事で紹介した “壁ドン” に限らずその方法は様々あるが、恋愛を進めていこうとすると仲良くなっていく過程に比べてリスクが高くなるから、つい友達として接してしまい、友達止まりに終わる恋愛が多い人がたくさんいる。
踏み込めないでいる人はどうしても好きな人と付き合えない恋愛を繰り返しているはずだ。
恋愛アプローチに腰が引けていると、「ただの友達で終わる」のが恋愛
恋愛的にステップアップしていくということは、相手に自分の気持ちを間接的にでも伝えていくことだし、文字通り距離を縮めていくことになるから、一定のところで関係を留めてしまうと、付き合えない原因になる。
追い過ぎれば逃げていくこともあるけど、そもそも追わなければ恋愛は進まない。
この点で恋愛は進むにつれて難しくなるが、今回取り上げた壁ドンもそうだし、他の恋愛テクニックでも、片思いを進めたいならリスクばかりに目を向けずに前に進むための努力が必要だ。
押し引き等も交えてメリハリをつけ、友達になってしまわないように気を付けながら恋愛を進めていこう。
私の場合は、お酒を利用して恋愛特有の恐怖心を乗り越えることが多いのだが、その場の雰囲気とかも大いに恋愛テクニックの活用に影響してくる。
あまり理屈で考えすぎるのも良くないが、人とのコミュニケーションは一つ一つで関係性が変わるナイーブなものでもあるから、慎重且つ大胆に行動しよう。
では、恋愛的に正しい壁ドンの使い方とは、どんな方法だろう?
私の経験からあなたに恋愛アドバイスを送る。
壁ドンの使い方
壁ドンを使うタイミングは基本的に「二人で飲みに行った時」が最も恋愛を進めるのに効果が高いタイミングだ。
酔ったことを言い訳にできるし、相手も酔っているのだから、壁ドンをするのに良い雰囲気も作りやすい。甘い雰囲気で壁ドンをするわけじゃないが、もし壁ドンをすることで二人の雰囲気が変わるなら、それを助けるのがお酒というイメージである。
実際、私が付き合ってない女性に壁ドンをした時は軽く込んだ電車の中だった。あなたも、好きな女性とイベントに行く際などは「混んでる電車の中」は一つポイントになるシチュエーションだ。
その他にも、解散する直前に話し込んでる時や、耳打ちから発展させるのも壁ドンの使い方として適したタイミングである。
「もう!酔ったんでしょ?!」って女性に逃げ道がある状況なので、変な感じになることはまずない。壁ドンした後に笑って話せる余裕があれば、問題なく切り抜けられるので、今の恋愛にアクセントをつける意味でチャレンジしてみよう。
恋愛でつい腰が引けてしまう人は、下の記事も読んでおいてほしい。
壁ドンする心理(男性心理)
最後に、「なぜ壁ドンするの?」とイメージがわかない人のために、壁ドンする心理を解説する。
壁ドンする人はなぜ付き合ってない人にその行動を取るのだろう?
効果的な恋愛テクニックだと思っている
壁ドンをやったことがある男性を何人か知っているが、ほぼすべての人が「恋愛テクニック」だと認識していたのがすごく印象に残っていて、効果に対する話もよく出たのが意外だった。
壁ドンはやる必要性があるタイミングがないと前述しているけど、あえて壁ドンする時はやはり恋愛的な意味が含まれている。
壁ドンをやったことがない男性は、「女子が好きな人にやってほしいこと」だと認識することであとちょっとの勇気が出るかもしれない。
好きな人に近づきたい
壁ドンはそのイメージ通り二人が物理的に急接近するため、やはり「近づきたい」という自然な感情も関係している。「どう近づくか」に壁ドンが選ばれる感じだ。
付き合う前はどうしても恥ずかしさと戦う中でアプローチをしないといけないので、恋愛の世界における “有名な男子の行動” は選びやすい面がある。
急に抱きしめるのは付き合う前にハードルが高いにしても、壁ドンなら多少なりとも距離感を調整できるので、ニュアンスを選べる点も使い勝手が良いのだろう。
ドキッとさせたい(口説くため)
壁ドンする効果で解説したが、壁ドンは男子がイメージしても、付き合う前なら特にドキドキするアクションだから、壁ドンする心理には「ドキッとさせたい」という感情が絡む。
ただし、実際に壁ドンできる男性はその行動だけで終わるより、壁ドンをきっかけにして口説きたい心理が強くて、まさに肉食男子の考え方をしているのが特徴だった。
もちろん、マジな感じで付き合ってない女性に壁ドンするわけじゃないのだが、そこからの会話の展開の中で好意を伝えていく感じだ。
女性を口説く時は冗談半分本気半分で好意を匂わせるようなイメージの方が合うので、あくまでも壁ドンはきっかけにするわけだが、普通の友達同士ではやらないことが起こった後は、意識されやすいからアプローチの効果が高まる。
「このままじゃ、どっちにしても付き合えないな」と思う状況になった時は思い切ったアプローチが必要だから、あなたも状況に合わせた恋愛アプローチができるようになろう。
まとめ
今回は、「好きな人に壁ドンをする効果と失敗しても冗談にできてしまう理由」をまとめた。
心理学的にカベドンは恋愛の効果を期待できるものだ。これまでパーソナルスペースに関心が無かった人は、この記事で学んだことを好きな人とのコミュニケーションの中で生かしてみよう。
あくまでもその具体策として今回は壁ドンを取り挙げたので、応用して考える分には全く問題がない。
恋愛した時は「友達から恋人へのステップアップ」を苦手とする人が多いから、「どうしたらドキドキさせることができるのか」、「何がキュンキュンするのか」を考えて、メリハリのあるアプローチをしていこう。
もっと恋愛のことを学びたい男子は、下の記事を参考に自分に合った恋愛本から必要な知識を付けてほしい。
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