これから結婚を考えている人に取っては、既に結婚している人の満足度が気になることもあると思う。
「結婚した人は満足しているの?」
「結婚して残念に思った旦那(嫁)の変化って?」
「結婚すると幸せになれるって本当なの?」
この記事では、統計をもとに「結婚した人の満足度」と「結婚したパートナーの変化で残念に思うことランキング」をまとめる。最後は、「結婚すると本当に幸せになれるのか」について、全米研究所の研究成果に触れて解説する。
結婚して変わったと思うことってどんなことだろう。
自分が結婚した時のことを想像しながら確認してみよう。
【結婚した人の満足度】結婚したことに満足している人の割合とは?
ブライダル総研が2017年7月に発表した夫婦関係調査2017によると、夫婦関係に満足している人の割合は67.2%だった。2015年の調査では69.2%だったので、ここ最近の調査では約7割の既婚者が結婚したことに満足しているという状況だ。
この調査から、「結婚すると幸せになれる」という話は幻想ではないことが分かる。すべての夫婦ではないが、7割近い夫婦が結婚して良かったと言っている点は、これから結婚するカップルに取って朗報だろう。(※詳しくは最後の見出しで後述)
ただ、2014年7月ライフネット生命が発表した夫婦に関する調査では、パートーナーが結婚前と変わってしまって残念なことに、「特になし」と答えた人は38.1%しかいなかった。この調査は結婚後5年以内の夫婦を対象に行っているので、何十年も結婚生活を続けているような「冷めきった夫婦」ではない。
新婚の夫婦を含めて、約6割の人がパートナーの残念な変化を経験している。
このふたつの事実を紐解くと、多くの人が結婚したことについては満足してるけど、結婚した後の変化で残念に思っていることがあると言うことが分かる。
では、結婚した後で残念な変化とはどんなものだろう?
結婚したパートナーの変化で残念に思うことランキング
ここからは、「結婚したパートナーの変化で残念に思うこと」をランキング形式で解説を加えて紹介する(ライフネット生命調べ)。
「がっかりした」とまで行かないまでも、付き合っている時と結婚した後でどんな悪い変化が起きるか見てみよう。あくまでも「結婚したことには満足している」という前提でチェックしてみてほしい。
ランキングからは省いてるが、1位は「特にない」という答えなので、イメージとのギャップを掴むために読んでみよう。
第5位 体型の変化 14.0%
実はベスト5の内、容姿に関する残念な変化はこの「体型」だけだった。結婚して変わることの中では、容姿に関することが実際には大した不満にはならないようだ。
ただ、ランキングに入っている以上、「体型の維持」は結婚相手に残念な思いをさせないためには重要ということになる。
詳細なアンケート結果では、結婚後5年目の女性が不満に思っている率が急に跳ね上がっている。これが10年となれば、割合が大きく変わる可能性もあるだろう。4年目までは男性の方が奥さんの体型の変化にがっかりしているというデータも出ていた。
最終的な男女差については、体型の変化で男性と女性で残念に思っている割合の差はなかった。
第4位 スキンシップ 15.0%
結婚すること一緒にいるのが当たり前になった二人は、どうしてもスキンシップが減ってしまうもの。レスになってしまえば悩みは深刻になりそうだが、そこまでいかなくてもスキンシップが減ったことを寂しく感じている人は多いようだ。
初々しい新婚生活を持続させるにはスキンシップを取ることも重要だ。まだ結婚する前であっても、長く付き合ったカップルだと恋人がスキンシップが減ったことを残念に思っている可能性があるだろう。
アンケート結果を見ると、男性の不満率が13.8%に対して、女性が16.2%になっていた。結婚1年目の女性の不満率が高いのが特徴で、それ以外は時間が経つに連れて、結婚後の残念な変化として感じている結果になっている。
仲の良い夫婦になるために、スキンシップを大切する結婚生活を送ろう。
第3位 休日の過ごし方 15.2%
結婚して5年目までの夫婦だと子供のいない家庭も多いので、夫婦生活を充実させるために、共働きのカップルと言う意味でも「休日の過ごし方」はかなり重要なものになる。
休日の過ごし方はゆっくりしたい派とアクティブに遊びたい派に分かれるし、日頃のストレス解消法が同じではない夫婦は多い。結婚前に合わせていた人は、結婚後に考えの違いや価値観の違いが浮き彫りになることがあるのだ。
「釣った魚に餌をあげない男性」が女性を苦しませている様子がどうしても想像されてしまうけど、メリハリの利いた休日の過ごし方は、夫婦円満の秘訣と言える。
アンケート結果を見てみても、男女の差は顕著となっている。
男性が11.4%に対し、女性19.9%だから、ベスト5のランキングで一番男女差がついている。
結婚する男性は、日頃から気を付けると共に、記念日やイベントにも気を使おう。ちなみに、「プレゼント」に不満がある人は、同じアンケートで男性1.8%に対し、女性が何と13.0%と、ここでも大きな差がついてる。
休日の過ごし方は、夫婦がカップルに戻る瞬間にもなっているので、結婚後も両想いの男女として仲良く過ごしたい女心を理解しよう。
第2位 優しさ・思いやり 17.1%
結婚してからに限定せず、カップルとして大切なものが第2位に。
やっぱり「優しさ」と「思いやり」は、どれだけ一緒にいても失っていけば、とても残念に思うもの。すれ違いの原因にもなるものなので、夫と妻のどちらが先に変わったのか水掛け論的な考えになってしまうと、問題は深刻化する。
ここを不満に思っている人はは、夫婦お互いで思っていることが多いはずだ。
このブログでも何度か書いているけど、「ありがとう」と「ごめんね」が言える夫婦関係だと「優しさ」と「思いやり」が失われにくい。コミュニケーションは、先程のスキンシップと合わせて大切なものだし、一緒に長くいると阿吽の呼吸で物事が運んでしまうけど、言葉にするのは大切なことである。
男女は夫婦になろうが、すれ違ったら終わってしまう。
人間の付き合いに大切なものなので、アンケート結果を見ても男女の差はほぼ無く、男性17.0%に対し、女性17.2%になっている。
結婚後の時期でも差は無いため、新婚生活開始直後から意識したいところだ。
第1位 言葉遣い・態度の変化 20.1%
夫婦ならではと思えるものが第1位に。結婚後の慣れで最も顕著に変化しやすいのが言葉使いと態度だから、結果に納得した人が多かったのではないだろうか。
調査結果を見てみると男性にやや偏重しているので、ストレス時の女性がつい抑えられずに「変わってしまった」と思わせているかもしれない。確かに、既婚者の男性がよく愚痴を言うイメージがある。
でも、1位だけあって、女性の不満もそれなりにある。
結婚すれば、良いことがあった時も悪いことがあった時も一緒にいるので、言葉使いや態度について、日常的に気を使い続けていくのが難しいのも原因だ。結婚相手への態度は段々崩れていくものだから、リラックスできる関係を目指しつつも、気遣いのある関係作りを持続させることが重要である。
男女の差は、少し男性側の不満が強く、男性22.2%に対し女性18.0%。言葉遣いが悪くなると女性らしさを損なう原因になるので、それだけ女性の言葉使いには男性が敏感である可能性もある。
最後に、この記事の命題である「結婚すると本当に幸せになれるのか」についてまとめる。
本当に結婚すると幸せになれるの?全米経済研究所の研究成果
全米研究所(NBER)が発表した「How’s Life at Home? New Evidence on Marriage and the Set Point for Happiness(英文)」では、結婚すること自体に人の幸福度を上げる効果があることを実証している。
この論文を書いた経済学者であるグローバーとヘリウェルは、人生全体の満足度に「結婚」がどのように影響するかを調べ、統計学を用いて詳細に分析した。その結果、独身でいるよりも結婚した方が人生の満足度が高くなることを実証したのである。
しかも、この論文では結婚による幸福が一時的なもので終わらず、長期に持続することも証明して見せた。新婚性格が幸せなのは誰もが想像するところだが、5年経っても10年経っても、独身でいるよりも結婚した方が幸せになれると大規模な統計から証明したのだ。
さらに詳細に読み込むと、結婚したことを幸せに感じている人は、夫や妻を「人生のパートナー」と考えていて、親密な関係を続けていることが分かった。
独身のまま一人でいると楽なのは間違いないが、隣に信頼している親密な関係にある人が寄り添ってくれていると、確かに幸せをたくさん感じることができるのは間違いない。
それは「親友」でも夫や妻と同じ役割を担うことができるかもしれないが、より密接に付き合う夫婦関係は、価値観や生活そのものを共有し、ともに子供を育てて人生を一緒に歩く。実際に、論文の結論でも親友より夫婦の方がさらに特別な存在になるため、人生の幸福を大きく増加させるとしている。
「結婚相手に誰を選ぶのか」という問題が重要なファクターではあるが、結婚すると幸せになれる可能性を引き上げることができるのは統計からも証明されている。
まとめ
今回は、統計をもとに「結婚した人の満足度」と「結婚したパートナーの変化で残念に思うことランキング」をまとめた。最後は、「結婚すると本当に幸せになれるのか」について、全米研究所の研究成果に触れて解説したので、考え方が定まった人も多かったと思う。
結婚した人は約7割が結婚して良かったと感じており、パートナーに不満がない人は約4割いた。この結果はこれから結婚を考える人に取って希望のある数字で、しかも統計の見地から証明されているのだから、自信をもって「結婚すると幸せになれる可能性が上がる」と言うことができる。
ただし、結婚するなら幸せな夫婦生活を送るにはどうしたら良いかを二人で考えることが重要だし、その思いを表現して共有することも重要だろう。
現在は、必ずしも結婚する必要がないと思う人が約7割いるという状況だが、幸せになりたいと思う気持ちは今も昔も変わらない。
私は、このブログを通して一人でも多くの人が恋愛の幸福を感じてほしいと思って日々運命している。恋愛や結婚に興味があったら、ぜひまた訪問してほしい。
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