人に取って恋愛ほど私的な物は無い。恋愛の形を挙げれば星の数ほど存在しているんじゃないだろうか。
代表的なマイノリティーを挙げれば、不倫や、DVが日常のカップルや、セカンドやそれ以降だとわかっている上で付き合ったり、同性愛も本人達からしたら残念だがなかなか市民権は得られていない(差別的意味は全くない)のが現状だろう。
これらに限らず「そのカップルの特異性」というのはどこかに必ずと言っていいほど存在している。
そこで今回は「恋愛は形にこだわるべき?」と疑問に思った人向けに、恋愛の専門家である私から「無難なカップルや普通のカップルの形にこだわらない方が幸せになれる」という事実を解説したい。
普通な付き合い方を目指す意味はない。「恋愛の形は自由で良い」という理由について詳しく知ることで、「幸せに付き合う意味」を考えてもらえたらと思う。
普通のカップルってどんなカップルなのだろう?と思った友人カップルのエピソード
有名なドリカムの曲にこんなフレーズがある。
「ヘルメット5回ぶつければそれは ア・イ・シ・テ・ル の言葉の変わり」
「ブレーキランプ5回点滅 ア・イ・シ・テ・ル のサイン」
当時はマネしたカップルも多くいたのだろうが、これだってなかなか最初は勇気がいる行動のように私は感じるし、実際見たら首を傾げることだろう。
私の友人のエピソードにこんなものがある。
ある大勢の飲み会に彼女と一緒に参加していたA君。彼女に遠くからしばらく見つめられ、飲み会でカップルが一緒に飲んでいるのはタブーと思っていたA君だったが声をかけることにした。
彼女も一緒はあまり周りによくないと思ったらしく、「ちょっとだけ座って」と言って短い時間のニュアンスで隣に彼を座らせた。
そして、後から分かったことになるのだが、彼女としてはドリカムの有名曲を応用して、声を出さず彼の膝を5回叩きながら口パクで
「ア・イ・シ・テ・ル」
のサインを送った。
その光景を彼は確実に見ていたのだが、飲んでいて少し頭の回転が鈍かったのだろう。
彼のリアクションは…
「コ・カ・コ・ー・ラ」下さい、と店員に叫んだそうだ。
酔っぱらってしまった彼女がジュースを飲みたくなったと思ったとのこと。その後は彼女の恥ずかしさも相まってケンカになってしまったらしい。そして、彼は二度と「ア・イ・シ・テ・ル」のサインを見逃さなくなった…。
文章で書くと臨場感が伝わりにくいが、これを私が聞いたときは爆笑してしまった。
ホントにカップルの滑らない話は面白いのが多い。こんなエピソードを聞くと、「そもそも普通のカップルって一体なんだろう?」とすら思えてくるところだ。
普通のカップルの定義に対する考え方
それぞれのカップルには意外とそのカップル特有のルールがあって、普通のカップルの定義というものは、現実を見る限りナンセンスである。
カップルは、2人が良ければそれで良い世界
以前の記事でも「二人の空気」という表現でこのことを言ってきたが、恋愛は二人だけであるが故に二人の「コンセンサス(※意見の一致)」がすべてになっている。
二人が良ければそれで良いし、二人や嫌なら普通のカップルがやることをやらない。
社会において「無難に立ち回る能力の高さを自負する人」は多いと思うが、社会とは3人以上存在することが絶対条件となり、二人で構成される「カップル」は社会的行動が役に立たないことが多いのだ。
これが恋愛ベタを生む大きな理由の一つになっている。常識や普通が通じない世界が恋愛である。普通や無難がわかりにくいし、実際「普通の恋愛」は無いのだから正解が難しい。
カップルは、2人が良ければそれで良い世界だ。普通のカップルに拘る意味は、はっきり言ってない。
普通のカップルになるべきだったら、マイノリティーは今でも隠れて恋愛しているはず
もしカップルが社会性を重視しなければならない関係だとしたら、マイノリティーは時間の問題で「隠す」方向になるが、上記で述べてきた通り、カップルの空気はそれ特有のものであって何の問題もないものだから、むしろ最近は「主張して認められる」方向で進んでいる。
恋愛は、数が力を持つ「社会」とは根本的に違うのだ。
多くの相談を受けたり、恋愛経験が増えると良くわかることなんだが、ほんとにカップルの形ってモノは挙げたらキリがないほど無数にある。
好き同士で付き合っている二人がどんな方向に行くのかは、二人が「より楽しく幸せになれる」と思う(※この思うってのが重要だ)方向であれば、どんな道を選ぼうが他人に迷惑をかけない限り二人の幸せは担保され、それだけで人は十分な満足感に浸れる。
恋愛における幸せや欲望というのは、直接本能に訴えかけるからだろう。無難や普通のカップルに拘らずに、二人で「良い付き合い方」をするのが正解だと本当によく感じてきた。
普通のカップルにこだわる弊害(デメリット)
普通のカップルにこだわる場合は当然ながらそれはそれで弊害があり、デメリットがある。その最たる例は「お互いが満足しない付き合い方」になる点だろう。
2人が自分らしくいられない付き合い方になって、2人の幸せを追求できない
カップルは、相手選びからどんな経緯で付き合うことになるか、お互いの趣味嗜好以外に、歴史も違えば育った背景も違う。
たとえば「週に一度は会うのが普通だ」と考えたとしよう。
でも、もし二人ともが忙しい状態で「今は10日に1回くらいのデートしかできない」と考えていたとしたら、無難なカップルや普通のカップルに合わせている意味は全くなく、むしろ別れる原因を作るように付き合うことになってしまうかもしれない。
例を変えてアウトドア派とインドア派の話も同じように、「デートはオシャレなデートスポットで過ごすべき」ってなんだか普通っぽいカップルの発想をしても、実は二人とも「本当はインドア派なのに、普通のカップルをイメージしてアウトドア派を主張していた」なんてこともよくある。
結局、「ふつう」は第三者の評価に近く、二人の好みでいくらでも自由が聞く「恋愛」においては、「私とあなた」を最大限尊重するほうが付き合いはうまくいくのである。
本当の望み以外で彼氏や彼女ともめる
カップルはゼロ距離で付き合うから「合う合わない」が頻繁に問題になる。たとえば、今挙げた「週に何回会うか」「どこにデートに行くか」もそうだ。
これに「普通のカップルは…」という概念を持ち込むと、「普通は何回会うか」を考えながら「2人は何回会いたいと思うか」をすり合わせて最終的にカップルが会う回数を決定していくことになる。
これはあくまで1例であって、こんなことが何度ともなく訪れると、2人は「合わない」と感じることでいっぱいになっていく。「普通」と「自分」と「相手」の3つの尺度でカップルの形を決定していくからだ。
本当は普通なんて考えずに「2人がどう思うか」という点だけで話し合いをしたり、付き合い方を決めていくのでも「二人の不一致」が起こるところ、「普通の恋愛の形」まで持ち込むと、どちらも無理をする展開になりやすい。
その結果、本当は合う2人であっても短い交際期間になってしまって別れる。
普通のカップルにこだわらないで、2人が幸せに付き合っていける方法を模索しよう
付き合いはじめは手探りで全然大丈夫だけど、だんだんとしっくりくるカップルを目指すならいろいろな話をして、少しでも「二人が幸せに付き合っていける方法」を探そう。
普通にこだわるデメリットを乗り越えるには、恋愛の本質をしっかり理解して、「2人で理想の付き合い方を模索する」という原点に返るべきだ。
ふつうや無難に意味がないといったのは、世間体を気にするような付き合い方が10代や20代に多く、嫌われたくない心理から「本当のことを言わない」という人が多いから。
せっかく好きな人と付き合えることになったなら、二人で合わせていく時期を思いきり楽しんで、あなたたちが最高に幸せな付き合い方をしてほしい。
普通のカップルにこだわらない仲の良いカップルになるためには
普通の付き合い方とか、普通のカップルを考えてしまうような「付き合い始めのカップル」など、カップルでお互いに遠慮してしまってなかなかラブラブになれないカップルは、仲の良いカップルになる方法を知りたいと思う。
普通のカップルに拘るのも、普通のカップルはラブラブであるとの経験則が関係しているかもしれない。
もし、付き合ったばかりでまだ二人の空気ができていない場合は、2つのコツを紹介するので参考にしてみよう。
緊張する関係を恋の醍醐味だと楽しむ心構え
普通のカップルに拘らないで付き合い始めを上手く行かせるには「焦らないこと」が案外重要なことになる。焦ると現状の空気に不満や不安が大きくなってしまい、それがむしろうまくいかない原因となるからだ。
「普通のカップルになれない」と言う感覚が、彼氏や彼女と合わないと思う方向に思考を進ませる。
カップルにはそれぞれの時期で良いところがあるが、付き合い始めのカップルで言えばそれは「初々しさ」ということになる。緊張感があるのはお互いに相手を大切に想うからだ。それを少しだけでいいので、楽しむ心構えを持とう。
恋愛経験が増えてくると段々学べる部分の話だから恋愛経験がない人には難しいと思うが、良い意味でも悪い意味でも人の緊張感は長く続かないものなので、そう時間がかからずにカップルは打ち解ける。それを待つ感覚も、大切にしてみよう。
ラブラブになるにはある程度の期間が必要だと分かれば、ゆっくり進んでいこうと意識することができるはずだ。
ケンカした時は素直になるきっかけ
普通のカップルに拘らないで付き合い始めからラブラブカップルになるためには、「ケンカ」を良いきっかけにするのが一つのコツだ。
カップルのケンカはお互いが感情的になってしまうが、恋愛そのものが感情的な行為であるため、「より良い付き合い方」とそう相性が悪くない。
これは、何も彼氏や彼女と言い争いをしようということじゃない。きちんと心の中を話す仲直りの方法を取ろうということ。ケンカの仕方と言うより、仲直りの方法が大切になる。
上の記事は、普通のカップルに憧れるような付き合い始めのカップルに参考になるだろう。
ケンカしたカップルはいずれかのタイミングで「素直になること」が重要になるから、それによってただ仲直りするだけじゃなく、さらに仲の良いカップルになれるように仲直りの方法を選べると、どんどんラブラブに付き合っていくことが可能になる。
いずれにしても、カップルがラブラブに付き合うためには素直になることが最重要課題であるため、きっかけを探すように付き合えるとベストである。ケンカは私の経験上最も素直になりやすいタイミングであったため、あなたにも意識してもらいたい。
まとめ
今回は、「無難や普通のカップルの形にこだわるな」ということで、「恋愛の形にこだわらない方が幸せになれる理由」や「恋愛における普通という定義のむずかしさ」にも触れていった。
最後は、付き合い始めからどんな風にラブラブになっていくのかについてもまとめているので、イメージを具体化して、仲良く付き合っていってほしい。
普通や無難なカップルがもしあるなら、私はそれを教えてほしい。そう言ってしまうほど、私が今まで付き合ってきた女性とはそれぞれ違う付き合い方をした。
実際にたくさんの恋愛をすると、「カップルの形」というのはいろいろあって良いし、なるべく二人だけの物にするほうがむしろ幸せになれるとすら思う。
最初は遠慮がちでも、お互いが素直になれたら今までとは違った付き合い方になるかもしれない。そんなことも踏まえつつ、あなたたちらしいカップルになっていければ素敵なことだ。
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