恋愛が苦手な女性は、結婚を考えた時に「自分には積極的な婚活が必要なのか」を考える時があると思う。
今までの恋愛事情からストレートに結婚をイメージできないなら、結婚願望を持っていることを条件に、年齢の問題で「待ってるだけで結婚できるのか」「積極的に行動する方が幸せな結婚に近づけるんじゃないか」を考え始める。
しかし、実際に婚活を始めるまでにはいくつかハードルがあって、できれば自然な出会いから結婚相手を探したいと思う人も多いはず。
初対面が苦手な人も多いので、婚活パーティーもマッチング型の婚活も、気持ち的に抵抗を覚えるかもしれない。
そこで今回は、結婚を考える女性へ向けて「待ってるだけじゃ幸せな結婚ができないの?」という疑問をテーマに「積極的な婚活が必要な理由」についてノーベル賞を取ったある理論を基に解説する。
嫌なら無理に婚活するべきではないが、「そろそろ結婚のことを本気で考えないといけない」と思っている女性へ届けばと思う。幸せになるために考えてみよう。
待ってるだけじゃ幸せな結婚ができない?2012年ノーベル経済学賞を受賞したGSアルゴリズムとは
「待っているより、積極的な行動を取る人の方が幸せな結婚ができる」ということが、2012年に二人の経済学者によって証明された。
「(マッチング問題における)安定配分の理論とマーケットデザインの実践に関する功績」というノーベル賞を受賞した理論によれば、積極的に婚活する人ほど幸せな結婚に近づくことが数学的に証明されたのだ。
この安定配分の理論では、男性と女性が結婚する場合なども含めた所謂 “マッチング現象” を始めて数学の概念を用いて考察しており、(全体としては)最も理想的なカップリングを実現するためには「積極的な行動」が必要だと証明した。
全員が希望通りのカップルにはなれるわけじゃないけど、全体を見れば最も効率的なカップリングが「能動的な行動」によって可能になると証明した理論になっているのが特徴だ。
GSアルゴリズムと言われるそのマッチングシステムを紹介しよう。
GSアルゴリズムとは
GSアルゴリズムの検証に参加した人は、全員が結婚したいと思っている同数の男女だ。それぞれ結婚したい人の順位付けをし、男性がランキング上位の女性からプロポーズしていく。
プロポーズを受けた女性は、婚約者がいない場合、取り敢えずプロポーズをしてきた男性をキープ(婚約)する。
次にプロポーズしてくる男性が現れれば、ランキングに即してキープを順次変えていくシステムだ。
- 男性が自身のランキングに応じて女性にプロポーズする
- 女性はプロポーズしてきた男性をキープ、他にプロポーズしてくる男性がいれば自身のランキングに応じてキープする男性を変える
キープの変更で振られた男性は次にランキングされている女性へプロポーズをする。その男性が次にプロポーズをする女性にはキープがいることも想定されるが、女性は自分のランキングを基にキープを変えるかどうかを判断できる。
繰り返していくと最終的には誰かとマッチングし、全体としてはより希望にそったカップリングとなる。
その他の条件は以下の2つだ。
- 男性は2度同じ女性にプロポーズできない
- 女性はプロポーズを受けると必ず一度キープする
婚約状態にしてプロポーズをしてくる男性がいなくなるまで繰り返す形になる。
現実世界に即して結婚を考えるとこのシステムはそのまま運用できないと思われるが、恋愛した時に「待ち」一辺倒の女性がいるとしたら、実はかなり残念な結果となっている点に気付くかと思う。
詳しく解説していこう。
積極的に婚活する人は、理論上「幸せな結婚」に近づく
GSアルゴリズムが示した結果を見ると、能動的に行動した(プロポーズを自分から行う)男性側は、女性側に比べると、ランキング上位者とカップリングされることになる。
好きな女性にプロポーズをすると必ず女性側に「婚約するかどうか」を判断させるからであり、もしキープの入れ替えが行われても男性は2番目に好きな女性にプロポーズできるため、繰り返していくと相手がOKしてくれる人の中から、一番理想に近い人と結婚できる。
- 積極的に婚活した男性側は、自分の理想に近い順にどんどんアタックすることになるため、待っている女性より自分の希望が通る結婚ができた
待っている側の女性の判断は、「プロポーズしてくる男性から婚約者を選ぶ」という限定された条件が発生していて、積極的に行動する男性と比較して結婚相手を選ぶ上で不利を受けている。
これは当然ながら男女を逆転して女性からプロポーズをする設定にすると、男性の場合と同じように「能動的に行動できる女性」の方が満足度の高いカップリングが行われる。
つまり、全体を見て理想的なカップリングを行う場合においては、能動的な行動を取る人が、より満足度が上がる結果となっているのである。
理論は置いておいたとしても、それぞれが日常生活の中で実感できる部分ではないだろうか。好きな人ができた時に積極的に行動する人は、好きな人から来てくれるのを待ってるだけの人に比べて、付き合える可能性が高いことは、あなたも実感してきたところだろう。
このシステムは現実に当てはめると、そのままガチっとはハマらないし、ルールありきのシステムに思える。しかし、待つだけの恋愛をするタイプの女性が受け止めるべき現実は重いものだ。
待っているだけの人の結婚は、自分から追いかけていく人の結婚よりも幸せの総量が小さくなっているという点は、かなり衝撃の事実である。
待っているより、積極的に行動する女性が、幸せな結婚ができる
今回取り上げているGSアルゴリズムを現実的なものに直して考えた場合、「女性が幸せな結婚をするために必要な対策」は、下の二つになってくる。
- 能動的なアプローチをしていくこと
- 自分を検討してくれる人の数を増やすこと
待ってるより能動的な婚活をする
恋愛や結婚に能動的なアプローチが必要になっているのは、ここまでの説明で納得できるところだろう。結婚制度が社会全体の効率的なカップリングを目指しているとは言えないが、実際のカップリングでは「妥協」があったり、「理想と違う人との付き合い」が存在している点で、効率性をある程度求めているところがある。
要するに、現実を見て恋愛している人が多いということ。結婚は理想と現実の間にあるものなので、積極的に行動できない人は、いつまでも結婚できないか、強い妥協を伴った結婚をするしかない。
特に出産を踏まえた結婚においては、シビアな判断が為されるところである。
できれば能動的なアプローチができれば幸せになる確率を上げられるのは間違いない。
自分を結婚相手として検討してくれる人の数を増やす
しかしながら、恋愛のスタイルにはそれぞれの性格が関係している。
能動的にアプローチできる人は男性に多いとされながらも、「草食男子」という言葉が出てくるように、人それぞれだ。性別の違いまで考えると、男性よりも女性の方が「追う恋愛」を不得意としている人は多いだろう。
そこで二つ目の対策が現実味を帯びてくる。
つまり、選ばれるしかないのなら検討する人の数を増やそうということ。
これまで説明してきた通り、カップリングを前提にした男女が集まって、追う側と待つ側に分かれた場合、追う側の満足度が高いカップリングとなる。これは一定のところで普段の生活を概ね表せていると仮定しよう。
そう考えると、追う側にならない・なれないとしたなら、追う人の数を確保することが大切になる。今回のGSアルゴリズムに直して考えれば、待つ女性は追う男性の数を確保しないといけないということだ。
あなたを恋愛相手や結婚相手として考える人の数が増えれば、自ずとより満足度の高い男性とカップリングが成立することになる。これが婚活の必要性を表しているのである。
待っているだけじゃ良い相手と結婚できない!少しでも幸せな結婚をしたいと思ったら、婚活を検討しよう
上の見出しで挙げた「女性が幸せな結婚をするための対策」の二つともを「婚活」はサポートしてくれる。
多くの人が日常生活で出会いの無い日々を送っている状況なので、「追う」と言っても追うべき相手も浮かばないという人は多いのではないだろうか。
コミュニティー内(職場や仲間内)の婚活はハードルが高いだろう。
積極的に婚活することで出会いの数を確保できる!自分を好きになってくれる男性の中から結婚相手を自分から選ぼう
婚活を行うことで出会いを確保できるのは大きい。
また、追われるのに対しても婚活の必要性を感じさせる。あなたを発見してくれる男性が少ない状況では選ぶ場合にどうしても不利を受けることになる。追わないまでも追われるための努力は必要だ。
ガツガツした女性を男性が選ぶかという問題もあるため、婚活をしながらも受け身でいるのは、メリットとデメリットのバランスも悪くなく、現実的な対策になる。実際、追いかける女性は男性評価が低いという事実もある。
結婚を意識している女性に話を聞くと、多くの場合で日常に結婚相手が見つかる可能性を感じないまま、婚活するまでのモチベーションを持てなくて日々が過ぎていることが悩みになっている。
結婚はライフスタイルの一部であって、昔ほど価値観を持たない人が増えてきているから、良い人が見つかれば検討するでも良いだろう。ただ、結婚したいと思うのなら、何かの努力をすることは前向きな取り組みとして自身へ良い影響があるし、幸せな結婚へダイレクトなアプローチができる。
あくまで、もし結婚したいと思っている女性は、婚活を検討してみても良いだろうとは思う。
積極的な婚活が必要な理由は、年齢の問題もある!いつまでも待っているのは間違い
妥協しない幸せな結婚をするためには「自分の年齢」を考慮して、取るべき行動を検討しないといけない。
詳しくは下の記事で解説しているのだが、女性は35歳を超えると結婚できる確率が著しく下がるため、結婚するまでの交際期間を踏まえると25歳から30歳までの間に結婚相手候補と出会う必要があるのだ。
生き方が多様化した今、必ず結婚するべきだと言う意見は完全無視で良いと思うが、もし自分が少しでも幸せな結婚をしたいと思ったら、こんな時代だからこそ婚活が必要になってきている。
なぜなら、結婚したい人が減って、結婚そのものが「ただの選択肢」になりつつあるから。後10年から20年の間には、男性の1/3が結婚できない・しない時代が来ると言われている。
この記事で解説したように、能動的に婚活する人はそうじゃない人に比べて確実に「自分の幸せ」にアプローチできる。待っているだけじゃ何も変わらないため、もし「本気にならないと!」って思うことがあるなら早い方が良い。
積極的な婚活が必要な理由は年齢の問題もあることを意識しておこう。
まとめ:待ってるだけじゃ幸せになれないと思ったら、自分から積極的に動こう!
今回は「待っているだけじゃ幸せな結婚ができない?」という疑問をテーマに、GSアルゴリズムから見る「積極的な婚活の意義と必要性」を説明した。
婚活を始めるのに理由が欲しかったり、重い腰が上がらない人が参考になったのなら嬉しい。
今回の記事では「待っているだけでは幸せになれない」とまで言うつもりはない。
結婚を含めた「人」との出会いは、授かりものに似ていて、時に運命めいた出会いもある。それが明日かもしれないし、1年後かもしれない。
しかしながら、現実的に夢物語のように感じるのなら、具体的なアプローチをするべきだ。
恋愛のアプローチとしてそれができないのなら、自分という存在を知って貰う努力はしてみても良いのかもしれない。論理的に「能動的な婚活が自身の幸せへのアプローチ方法」だと証明された事実は重い。
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